メイン > ダイヤモンド『ビジネスマン教養の課題図書110冊』 > 科学史・文明論、生命科学、宇宙・地球、環境・エネルギー


『夏休みは読書三昧 ビジネスマン 教養の課題図書110冊』
週刊ダイヤモンド 2006年8月12日・19日合併号 104~112ページ)

社会が複雑化し、仕事が広い分野に及ぶようになった昨今、ビジネスマンの支えとなるのは広い教養である。多様な人との信頼を深め、どんな事柄にも対応できる柔軟性を持つには、森羅万象の興味が育つ“知識の畑”が必要だ。教養こそ実学なのである。各ジャンルの入門書110冊を専門家に選んでもらった。



《科学史・文明論》選者 長辻象平●科学ジャーナリスト

【41】

寺田寅彦随筆集 (第1巻)
寺田寅彦随筆集 (第1巻)寺田 寅彦

岩波書店 1963-01
売り上げランキング : 49804


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

寺田はカオスや複雑系の概念にまで達していた明治生まれの物理学者。夏目漱石らとも交わり、科学と文学の融合から随筆が生まれた。現代でもアイディアの宝庫として使える。


【42】

偶然と必然―現代生物学の思想的な問いかけ
偶然と必然―現代生物学の思想的な問いかけジャック・モノー 渡辺 格 村上 光彦

みすず書房 1972-01
売り上げランキング : 145099

おすすめ平均 star
star興味深い論考
star歴史に残る1冊
star知識の倫理

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

タンパク質や生命に関する現代生物学の論考が、古今の思想を援用しながら展開されている。分子生物学者による硬派の科学思想書。


【43】

「数」の日本史―われわれは数とどう付き合ってきたか
「数」の日本史―われわれは数とどう付き合ってきたか伊達 宗行

日本経済新聞社 2002-06
売り上げランキング : 37974


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

日本での理科離れは現代に限らない。大陸文化の導入を終えた平安時代にも起きていた。縄文から平成に至る異色の数理科学史。文化と数がもたらす知的興奮の質は高い。


【44】

人類進化の700万年―書き換えられる「ヒトの起源」
人類進化の700万年―書き換えられる「ヒトの起源」三井 誠

講談社 2005-09
売り上げランキング : 1461

おすすめ平均 star
star人類学(人類史)の今
star最新人類学の基本となる本
star中高生から半可通のオトナまで、スイスイ読めてタメになる

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

トゥーマイ猿人の化石など、ヒトの祖先についての大きな発見が相次いでいる。この分野には適切な入門書がなかったが、その不便を解消した。人類学は文明論の基礎をなす。



【45】

銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎
銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎ジャレド ダイアモンド Jared Diamond 倉骨 彰

草思社 2000-09
売り上げランキング : 2505

おすすめ平均 star
starText book
starすごい本
star生活する土地

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎
銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎ジャレド ダイアモンド Jared Diamond 倉骨 彰

草思社 2000-09
売り上げランキング : 1844

おすすめ平均 star
starText book
starすごい本
star生活する土地

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

地域によって文明の発達に差が生じたのはなぜか。大陸が南北に長いか東西に長いかが、その謎解きのカギになるという。人類文明史の解釈に、かつてない視点を導入した。


《生命科学》選者 長辻象平●科学ジャーナリスト

【46】

二重らせん
二重らせんジェームス・D・ワトソン 中村 桂子 江上 不二夫

講談社 1986-03
売り上げランキング : 15866

おすすめ平均 star
star野心を抱くとどうなるのか
star赤裸々なドキュメント
star意外とサラッと読めた。

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

DNAの構造解明に取り組んだ研究の舞台裏が語られている。誰にでもノーベル賞が取れそうな気にさせてくれるのがうれしい。二重らせんの発見で現代の分子生物学が開花した。


【47】

ゲノム敗北―知財立国日本が危ない!
ゲノム敗北―知財立国日本が危ない!岸 宣仁

ダイヤモンド社 2004-09
売り上げランキング : 111976


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

国際協力で進められたヒトゲノムの解読計画で日本は後れを取った。技術力はあったのだが、国の無理解や特許の壁に阻まれた。知的財産権問題に興味のある人に薦めたい一冊。


【48】

ヒトゲノムのしくみ
ヒトゲノムのしくみ大石 正道

日本実業出版社 2001-02
売り上げランキング : 528321


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ゲノムとは何かを知るための基礎知識が、多数の図版とともに紹介されている。解析技術の進歩やポストゲノムの行方もわかる。内容も正確。効率的に勉強したい人に最適である。


【49】

免疫学個人授業
免疫学個人授業多田 富雄 南 伸坊

新潮社 2000-12
売り上げランキング : 21873

おすすめ平均 star
star湯川先生の名著にも通ずる観点
star生徒のよさが先生のよさを引き出して。
star新しい視点を獲得できるかも?

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

免疫学は重要だが、きわめて複雑。T細胞やB細胞をはじめマクロファージなども関与する。味わいのあるQ&A形式によって、現代免疫学の全貌が見渡せる。


【50】

インフルエンザ危機(クライシス)
インフルエンザ危機(クライシス)河岡 義裕

集英社 2005-10
売り上げランキング : 99298

おすすめ平均 star
starどうしてそんなに脅かすの?
star親しみやすい語り口+果敢な主張、好著です。是非読んで
star勇敢で良心的

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

現代の感染症の最大関心事は鳥インフルエンザの動向だ。新型に変異すると世界中で大流行して数千万人の死者を出す。病原体のRNAウイルスとは何かを知っておきたい。



《宇宙・地球》選者 長辻象平●科学ジャーナリスト

【51】

ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで
ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまでスティーヴン・W. ホーキング Stephen W. Hawking 林 一

早川書房 1995-04
売り上げランキング : 46503

おすすめ平均 star
starアイザック、さようなら。
star渾沌に目鼻をつける叡知、勇気、あるいは愚昧
star理論は見事、内容は素晴らしいが、科学に対する楽観主義がいただけない

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ビッグバンやブラックホールといった宇宙論の世界と、世界中の人びととの距離を一気に縮めた名著。しかも数式を使っていない。難病に負けない著者のユーモアも学びたい。


【52】

アポロとソユーズ―米ソ宇宙飛行士が明かした開発レースの真実
アポロとソユーズ―米ソ宇宙飛行士が明かした開発レースの真実デイヴィッド スコット アレクセイ レオーノフ David Scott

ソニーマガジンズ 2005-05
売り上げランキング : 228728

おすすめ平均 star
starなぜ月開発は忘れられてしまったのか?
star好きなエピソードがふたつ
star好対照の二人の宇宙飛行士

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

1960年代、米ソは国家の威信をかけて宇宙ロケットを開発した。極秘に進められた競争の現実を両国の宇宙飛行士が今、明かす。非常に史料性が高く、かつおもしろい。


【53】

スペースシャトルの落日~失われた24年間の真実~
スペースシャトルの落日~失われた24年間の真実~松浦 晋也

エクスナレッジ 2005-05-12
売り上げランキング : 26828


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

宇宙への夢を支えてきたスペースシャトルの弱点に注目し、再利用型往還機としての限界を指摘している。これから大きく変わる米国と日本の宇宙政策を理解するのに有用。


【54】

地震予知を考える
地震予知を考える茂木 清夫

岩波書店 1998-12
売り上げランキング : 402584


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

地震予知は不可能とするのが阪神淡路大震災後のトレンドだ。しかし、それは本当か。著者は地震予知連の元会長。40年にわたる予知研究の実際とその歩みが詳述されている。


【55】

日本の地震地図
日本の地震地図岡田 義光

東京書籍 2004-05
売り上げランキング : 167349


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

地震の起き方には地域性がある。国内のエリアごとに過去の地震と被害を整理し、今後の発生予測と合わせて読みやすいかたちにまとめた。



《環境・エネルギー》選者 長辻象平●科学ジャーナリスト

【56】

沈黙の春
沈黙の春レイチェル・カーソン

新潮社 1974-02
売り上げランキング : 8129

おすすめ平均 star
star害虫駆除
star今のジャーナリストに読んで欲しいと思った
star深い洞察力と自然への畏敬心

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

DDTなどの有機塩素系殺虫剤で自然界の汚染が進み、春になっても鳥の声が聞こえないという状況が題名だ。女性研究者が世界に先駆けて生態系の破壊に警鐘を鳴らした。


【57】

温暖化に追われる生き物たち―生物多様性からの視点
温暖化に追われる生き物たち―生物多様性からの視点堂本 暁子 西田 治文 小堀 洋美

築地書館 1997-12
売り上げランキング : 421099


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

現代の環境問題の中心は気候変動。わずかな上昇で動植物の北限が激変するし、自然の浜辺や干潟も海面下に沈む。各種の生物が受ける温暖化の影響は予想を超えて大きい。


【58】

京都議定書は実現できるのか CO2規制社会のゆくえ
京都議定書は実現できるのか CO2規制社会のゆくえ石井 孝明

平凡社 2004-03-18
売り上げランキング : 62046

おすすめ平均 star
star子どもが政治的成熟を学ぶこともできる
star非常に密度が濃い。お得です。
starいろいろと考えさせる本

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

二酸化炭素などの温室効果ガス6種の排出削減目標を先進国間で定めたのが京都議定書だ。今後の地球環境問題の行方を左右する議定書の成立過程を振り返り、直面する重い課題を考える。


【59】

地球温暖化対策―排出権取引の制度設計
地球温暖化対策―排出権取引の制度設計西條 辰義

日本経済新聞社 2006-01
売り上げランキング : 82229

おすすめ平均 star
star納得!

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

二酸化炭素の排出抑制で温暖化防止を目指す地球環境問題は、科学から経済へと舞台が変わりつつある。これから重要度を増す排出権取引の諸制度が詳しく解説されている。


【60】

原子力と報道
原子力と報道中村 政雄

中央公論新社 2004-11
売り上げランキング : 43790

おすすめ平均 star
star原子力への考え方が変わった
starエネルギー自給率4%の日本をどうする?
star誤った報道が多すぎる

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

原油価格の高騰などで原子力発電の需要が高まってきた。本来、可能性を持っていた原子力がどうしてこれまで不評だったのか。評価の変遷を報道との関係で考えている。


Edit

 
Copyright (C) 2004-2006 Ambitious Kanda, All Rights Reserved.