メイン > 日経流通新聞MJ『身につく読書』 > 2007年1月12日~2月23日
| 地域再生の条件 | |
![]() | 本間 義人 岩波書店 2007-01 売り上げランキング : 3878 おすすめ平均 ![]() 見聞事例をもっと出した方がよかった。Amazonで詳しく見る by G-Tools |
地方都市の駅に降り立ち、そこが「駅前繁華街」というイメージから程遠く、閑散としていることに驚いた経験を持つ人は多いだろう。高齢化が進み、人口が減るこれからの社会で、地方が抱える様々な問題はさらに深刻化する可能性が高い。
本書は、空洞化が進む全国の地域の再生に何が必要なのか、足で稼いだ事例を元に探った。登場する地域はバラエティーに富んでいる。
徳島県の上勝町は、柿の葉やモミジ、南天の実と葉など日本料理に使う「妻物」を200種類以上生産することで、町おこしに成功している。三重県大台町宮川では、独自の取り組みで付加価値の高い木材を出荷し、林業の雇用を創出しつつある。衰退がいわれる一次産業でも、知恵と工夫次第では復活が可能なことがわかる。全国一律の思想に基づいた開発、他の地域をまねる横並びの発想ではダメだというのが本書の主張だ。
千葉県市川市では、市民税の1%を使って、住民が指定する特定非営利活動法人(NPO法人)や様々な施策に活用する「1%条例」を制定している。官に任せるのではなく、住民自らが地域の活性化に取り組むことが重要だという。地方を取り巻く環境は厳しいが、今後の活性化に一筋の光明を感じさせてくれる。
| 私はこうして全米ナンバーワンの営業マンになった―経験ゼロの「落ちこぼれ大リーガー」が極めたセールス術 | |
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元メジャーリーガーが営業マンとして成功した秘訣は。顧客へのアプローチ、プレゼン、クロージングの方法など具体例を満載。
| 中国ビジネス開花記 | |
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中国の新しい起業家像とはどのような人々なのか。豊富なケーススタディと具体的エピソードで中国でビジネスを展開する指針を示す。
| ユナイテッドアローズ心に響くサービス | |
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接客サービスの重要性が叫ばれ、各社ともレベルアップに知恵を絞る。試行錯誤を形にし、その質を維持するのは至難の業だが、成功例がないわけでもない。
例えばセレクトショップのユナイテッドアローズ(UA)。
「洋服を試着している間に靴をぴかぴかに磨いてくれた」「買った服が気に入ったので着たまま帰ろうとすると、着ていた服にアイロンをかけて自宅に送ってくれた」--。
質の高い接客サービスで世界的に有名な米国の百貨店「ノードストローム」をほうふつとさせる数々の逸話を残す。
では、なぜUAは成功できたのか。40年近く小売・流通業を取材してきた同分野の専門出版社の社長が、その秘訣に迫ったのが同書である。
筆者が着目するのは、創業以来掲げてきた理念を集大成した「理念ブック」を作製、その理念の浸透に真正面から取り組んでいる点だ。
「マニュアルを覚えさせるのでは汎用性が欠く。だから理念が大切だが、こちらも浸透させなければ意味がない」という。
門外不出だった「理念ブック」の中身を開示しながら、取り組みを具体的に示しており、参考になる。
| ヒット率99%の超理論 | |
![]() | 五味 一男 PHP研究所 2007-01-24 売り上げランキング : 1070 おすすめ平均 ![]() 「ありそうで、なかったもの」(一見すると、普通)が大事 読み続けた者だけが勝者となる マジカル頭脳パワーの「ビジネス版」Amazonで詳しく見る by G-Tools |
視聴率20%=1000万人に支持されるための理論を、ヒット番組を生み出したTVプロデューサーが明かす。問題+分析で、とかくニッチに陥りがちな思考を刺激する。
| 東京おさぼりマップ―リフレッシュスポット230件徹底ガイド | |
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できる社員はリフレッシュがうまい。マンガ喫茶、ホテルのロビーから釣り堀まで、都内中心に息抜きスポットを紹介。著名人のワザも公開。
| 路地からのまちづくり | |
![]() | 西村 幸夫 学芸出版社 2006-12 売り上げランキング : 150835 おすすめ平均 ![]() なぜか、路地が面白い。Amazonで詳しく見る by G-Tools |
路地歩きといえば懐古趣味混じりの趣味人のものというのが従来のイメージだった。路地裏立地の飲食店や路地を再現したフードパークも、昭和30年代ブームの一環として、懐かしさをアピールするような施設が多かったのではないか。
こうした懐古趣味ではなく、路地が都市に果たしてきた役割を体系的に解明しようという動きが広がっている。本書もそうした研究成果の一つだ。編著者である西村幸夫東大教授は「路地というテーマは20世紀的な都市計画の思想を逆転させ、21世紀のまちづくりの論理をつくる出発点になりうる」と説く。
執筆者は学者、建築家、自治体関係者など。決して堅苦しい本ではない。神楽坂、谷中、向島、祇園、空堀など各地からの報告はもちろん、論文部分も図面や写真などを添えた具体例がふんだんに紹介されており、全体を通じ読みやすい。
「いい話」ばかりではない。イベントなどを行うことで街歩きの外来者が増えた結果、物騒になったと旧来の住民からまちづくり事業の関係者が苦情を受けた体験を記したくだりは、この問題が抱える多様な側面について考えさせられる。基本的には生活者にとっての路地を論じた本だが、商業関係者にとっても学ぶべき点は多い。
| 下流同盟―格差社会とファスト風土 | |
![]() | 三浦 展 朝日新聞社 2006-12 売り上げランキング : 58340 おすすめ平均 ![]() 著者があわれにみえてくる 日本崩壊の芽が巨大ショッピングセンターにあったとは 世界を覆う現実Amazonで詳しく見る by G-Tools |
下流社会とファスト風土化の「同盟関係」を国内や欧米の現場から報告する。群馬県の太田駅前商店街が「全長700メートルのピンク街」に変身するまでのルポなど興味深い事例を豊富に紹介。
| コンテナ物語ーー世界を変えたのは「箱」の発明だった | |
![]() | マルク・レビンソン 村井 章子 日経BP社 2007-01-18 売り上げランキング : 3190 おすすめ平均 ![]() もしもコンテナがなかったら・・・Amazonで詳しく見る by G-Tools |
コンテナ物流の普及は輸送コストを劇的に低下させ、貿易の増加と高速化をもたらし、生産、消費、経営のすべてを変えた。知られざる物流史を解き明かす。
| 欲望解剖 | |
![]() | 茂木 健一郎 田中 洋 電通ニューロマーケティング研究会 幻冬舎 2006-12 売り上げランキング : 49180 おすすめ平均 ![]() 面白い! マーケティングの未来 考えるヒントがちりばめられていますAmazonで詳しく見る by G-Tools |
マーケティングが欲望の科学なのだとしたら、この2人のコラボは現在最強のタッグか。最先端を行く脳科学とマーケティング論が“現代の姿”を描き出す。
| 「陰」と「陽」の経済学―我々はどのような不況と戦ってきたのか | |
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戦後最長といわれる景気の拡大は本物か? そこに潜むリスクとは。氏独自の「バランスシート不況論」が「失われた10年」の真実を読み解く
| なぜ安くしても売れないのか―一人二極化消費の真実 | |
![]() | マイケル・J・シルバースタイン ジョン・ブットマン ダイヤモンド社 2007-01-13 売り上げランキング : 955 おすすめ平均 ![]() 私には参考になった。前著「何故高くても~」と一緒に読む必要性は? 一人二極化消費の実態と企業が進む方針を示した良書Amazonで詳しく見る by G-Tools |
様々な商品・サービスにおいてワンランク上の価格帯、及びワンランク下の価格帯が売り上げを伸ばし、中間価格帯商品は苦戦している。
しかしここで「格差社会」をうんぬんするのは性急というもの。本書はその要因を「消費市場における一人二極化」と指摘する。この本の主役は、世帯収入が限られるなか、日々選択を強いられている「ミドル層」の人々。この層の人々はごく一部の高級品とその他多くの格安品を組み合わせて、自分にあった独自のライフスタイルと生活水準を実現している。
消費者が商品購入をする際の6つの価値計算要素とそのうちの「感情面の価値」における4つの「感情スペース」など、著者による多くの直接取材から得られた消費者の心理・行動原理が興味深い。ごく限られた層についての考察ではない分、内容は身近で、現実的。ただ、翻訳物には常につきものではあるけれど、「分かる!」と思いつつも、ところどころ簡単に肯首できない場面もある。日本の文化、風土に置き換え読み解けば、さらに興味深く、また実用的な読書となるはず。
| ドリルを売るには穴を売れ | |
![]() | 佐藤 義典 青春出版社 2006-12-23 売り上げランキング : 243 おすすめ平均 ![]() 10年前に読みたかった! 「マーケティングは、会議室でなく、現場で起きている」 単純明快、読みやすくてよくわかる!Amazonで詳しく見る by G-Tools |
普段何気なく行われている買い物には必ず売り手がいて、そこにマーケティングが派生する。本書はマーケティングの基礎となる4つの理論を中心に解説した入門書だ。
4つとは、ベネフィット(顧客にとっての価値)、セグメンテーションとターゲティング(顧客を分けて絞る)、差別化(競合よりも高い価値を提供する)、4P(価値を実現するための製品・価格・販路・広告)。
例えば差別化の項目では、モノを安く便利に提供する「手軽軸」、高品質の製品やサービスを売り物にする「商品軸」、徹底的に顧客ニーズに応える「密着軸」の3つの手法があると説く。自社の強みや狙う顧客層を考え、3つの軸のどれに絞り込むかが重要だ。そのほかの項目についても、簡潔で明解にまとめてある。
本記の文書と並行する形で、新規企画室に配属された新人社員が、不振のイタリアン・レストランを立て直す架空のストーリーが展開される。小説を読み進むように楽しんで読むと、4つの理論の要点が自然に頭に入る仕掛けだ。「マーケティングについて知りたいけれど、分厚い本には抵抗がある」という人にお勧めの一冊。
| 広報の仕掛人たち―21のPRサクセスストーリー | |
![]() | 日本パブリックリレーションズ協会 PRSJ= 宣伝会議 2006-12 売り上げランキング : 9796 おすすめ平均 ![]() PRとは何かAmazonで詳しく見る by G-Tools |
広報・PRの仕事とはどういったものか。21の実話に基づくサクセスストーリーを、生きた教材として読み解く。
| 儲かるお店だけがやっているほんのちょっとの仕掛け―○×式でわかる商売の“正解” | |
![]() | 河野 英俊 ぱる出版 2006-10 売り上げランキング : 395445 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
副題は「〇×式で分かる商売の“正解”」。売れる店と売れない店の違いをドリル形式で楽しみながら学べる。
| 情報探索術 | |
![]() | 関口 和一 日本経済新聞社 2006-12 売り上げランキング : 71469 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
少ないのも困るが、多くても手を焼くのが情報。インターネットの普及で膨大な情報があふれ返るなか、必要かつ正確な情報をどう見つければよいのか、戸惑うことも多い。効率的な情報の探し方や整理方法を、20年以上の記者歴を持つ著者が伝授するのが本書である。
新聞を読む上での留意点やグーグルの様々な活用方法、メールの賢い使い方など幅広く紹介しており、しかも記述は極めて具体的だ。
グーグルで「日本経済新聞」と入力すると、「日本」「経済」「新聞」と3つの単語がばらばらに入っていても表示される。検索結果の絞り込みには「”日本経済新聞”」とキーワードの前後に半角のコーテーションマークを入れ、一つの単語として認識させる手順が必要。また検索ボタンの隣にはキーワードに最も合うサイトを一つだけ厳選表示する「魔法のボタン」があるといった具合だ。
プレゼン用の資料に欠かせない公的データの収集には行政情報のポータルサイトの「e―Gov」が便利といったアドバイスのほか、人から情報を引き出す方法など能動的に情報を得るためのヒントも満載。ビジネスパーソンにとって得ることの多い1冊だ。(日本経済新聞社=日経文庫、872円)
| 「3年目社員」が辞める会社 辞めない会社 若手流出時代の処方箋 | |
![]() | 森田 英一 東洋経済新報社 2006-12 売り上げランキング : 249 おすすめ平均 ![]() むしろ就活に役立つ。 「3年目社員」の離職問題 参考になる本Amazonで詳しく見る by G-Tools |
どうすれば若手社員が仕事を辞めずに定着するのか。企業の視点から問題の本質を突き詰め、組織つくりや解決策を提示する。(東洋経済新報社、1575円)
| アマゾンのロングテールは、二度笑う 「50年勝ち組企業」をつくる8つの戦略 | |
![]() | 鈴木 貴博 講談社 2006-10-19 売り上げランキング : 1912 おすすめ平均 ![]() SMAPの歌みたいですよ 誰でもわかる経営戦略 リベラルアーツ的なビジネス書Amazonで詳しく見る by G-Tools |
最も大切なスキルは「会社を生き残らせる戦略力」だ。アマゾンから小川直也のハッスルまで、身近なケースに基づいた、「楽しい」戦略論入門。(講談社、1680円)
| このブランドに、いくらまで払うのか―「価格の力」と消費者心理 | |
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所有者が増えても価値が下がらないブランドがあるのはなぜか。プレミアム・ブランドが価格形成に及ぼす力学を消費者行動論の視点で分析する。
| おまけより割引してほしい―値ごろ感の経済心理学 | |
![]() | 徳田 賢二 筑摩書房 2006-11 売り上げランキング : 46178 おすすめ平均 ![]() 内容に意外性は無いですが、納得はいく説明 必読! 値ごろ感覚と消費者心理Amazonで詳しく見る by G-Tools |
副題は「値ごろ感の経済心理学」。価値と費用のバランスは一人ひとりの消費者の心の内でどのように計測され、購買に結びつくのかを解き明かす。
| 女性の服飾文化史―新しい美と機能性を求めて | |
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「これまでの服飾史の本は、服飾の変遷だけを追う、スタイルの羅列にすぎないものが多かった」と著者は言う。服飾の変遷は人間の社会、生活、思想を反映する。本書では過去200年間の女性の服飾(洋装)と、それぞれの時代の持つ社会的背景との関連を明らかにし、なぜその服が、その時代に生まれ、人々に受け入れられたのかを解いていく。
フランス革命がもたらした近代服の登場を解説する第一章第一節に当時の風刺画を採録している。右に腹部をきつく締め、スカートが大きく広がったロココ調の貴族服の女性。左には動きやすいハイウエストのシンプルなドレスを着た新興ブルジョワ女性。互いに相手を「古い」「変」と見下している構図だ。
以下、イギリスの産業革命、日本を含む先進各国の戦後の若者革命などが、いかに女性の服飾に影響を与え、変化させてきたかを、豊富な図版を添え詳述する。女性にとって自由の象徴だったという「自転車」の影響を説くくだりは『二十四の瞳』の大石先生を思い出すと理解しやすいだろう。
視野の狭い服飾ジャーナリストらによるオタク的ファッション記事に閉口している人にお薦めの書。










これで、この価格は高すぎる。

著者があわれにみえてくる













