メイン > 日経産業新聞『気になる2冊』 > 2007年1月5日~2月23日

少子化克服への最終処方箋―政府・企業・地域・個人の連携による解決策
少子化克服への最終処方箋―政府・企業・地域・個人の連携による解決策島田 晴雄 渥美 由喜

ダイヤモンド社 2007-02-02
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少子化による人口減少と高齢化は現在、日本が抱える最大の課題の一つ。問題への認識は高まっているものの、抜本的な対策はいっこうに見いだせずにいるのが現状だ。本書は少子化克服への道は政府や企業、自治体、そして個人が総力戦で取り組まなければ開けないと警鐘を鳴らす。

高齢者に比べて著しく低い子ども・子育て関連給付を引き上げることや、子育て世帯、子育て支援企業に対する税制優遇策の拡大など、具体的な少子化対策に踏み込んで提言している。日本と諸外国との制度の比較のほか、政策、企業それぞれの視点を加味し、あくまでも現実を見据えた内容となっている。

■2007/02/23, 日経産業新聞, 34ページ

バイオベンチャー経営論
バイオベンチャー経営論尾崎 弘之

丸善 2007-01-17
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DNA(デオキシリボ核酸)技術など米国で先行して発展してきたバイオテクノロジー。米国ではバイオ技術を活用した創薬・製薬ベンチャー(VB)が数多く育っているが、日本でのバイオVBの歴史は始まったばかり。日本のバイオVB企業を対象とする研究は十分に進んでいないのが現状だ。

著者はこうした視点から、日本のバイオVBの経営を米国のバイオVBや他業種のVBと比較したうえで、日本のバイオVBのあるべき成長モデルを構築した。バイオVBが対象のアンケート調査などをもとに、提携など他社との連携や海外での事業展開に踏み切る時期など米国企業とは異なる成長戦略を提唱している。

■2007/02/23, 日経産業新聞, 34ページ

パワーコンセプトの技術
パワーコンセプトの技術村山 涼一

講談社 2007-01-23
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おすすめ平均 star
star「コンセプト」の重要性を再認識できました
starここまで書いていいの?発刊停止とかにならないよね?
star目から鱗・・・です!

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ヒット商品を生むにはどのような考え方が必要なのか。本書は「コンセプト」という言葉を使ってその疑問に答えている。筆者は消費者の価値観を変えて購買を促す商品をコンセプトと定義づける。その代表例として花王のへルシア緑茶などをあげた。

コンセプトの出発点は消費者の潜在欲求にある。へルシア緑茶であれば、運動せずに肥満を何とかしたいという潜在欲求に対して茶カテキンを大量に含んだ飲料を提示。消費者が緑茶飲料に求めていた価値観を「味」から「肥満防止」に変えた。記号論など難解な部分もあるが、ヒット商品を生み出すコツを伝えようとする熱意が感じられる。

■2007/02/16, 日経産業新聞, 30ページ

ロジカル・コミュニケーション
ロジカル・コミュニケーション安田 正

日本実業出版社 2007-01-18
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おすすめ平均 star
star今日から私も話し上手
star肩肘張らずに始めよう
star素晴らしいポイント

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話し下手のせいで社内の人間関係がうまくいかなかったり、得意先の信頼を失ってしまったりすることもある。筆者は日本人に共通する話し方の問題点として、「結論がはっきりしない」「論理が飛躍する」「話の内容が連鎖的に変わる」――ことなどを指摘する。

わかりやすい話し方の法則は「話の設計図を伝えること」にある。まず伝える話の内容を大まかに分ける。次に情報のかたまりごとに名前を付け、その名前を使って伝えたい話の全体像をあらかじめ冒頭に予告するのが論理的な話し方への近道という。わかりやすく話を構成するための二十五の整理パターンも巻末に収録されている。

■2007/02/16, 日経産業新聞, 30ページ

感動をつくれますか?
感動をつくれますか?久石 譲

角川書店 2006-08
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おすすめ平均 star
starトップクリエイターの考えること
star感性よりも論理
star読みやすい。

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「仕事の上で創造性を発揮したい」。そう考える人は多いのではないか。宮崎駿監督作品など様々な映画音楽を手がけた作曲家が自らの経験に基づいて作品を生み出す上での哲学をつづっている。

創造力の源である感性を磨くには「自分にため込む知識や経験知の量を、極力増やしていく」と自らの努力がカギになることを訴える。同時に「気分の波に揺るがされないような環境づくりが重要」と、常に能力を発揮できる心の安定の大事さも説く。

企業活動についても触れ「(最終判断を下す)社長という仕事は、クリエーティブそのもの」という。ビジネスマンにも参考になる言葉が詰まっている。

■2007/02/09, 日経産業新聞, 22ページ

実践事業継続マネジメント―災害に強い企業をつくるために
実践事業継続マネジメント―災害に強い企業をつくるために東京海上日動リスクコンサルティング

同文館出版 2007-01
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おすすめ平均 star
star勉強になりました

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災害時などに企業が事業を続けるための対策をまとめたBCP(事業継続計画)。新聞などでたびたび目にするようになったが、「何のために、どう策定するのか」といった疑問を持つ企業も少なくないだろう。本書は保険会社系のリスクコンサルティング会社がこうした疑問に丁寧に答えている。

まずBCPについては「企業が持続的に発展し、生き残るための経営戦略」と位置付ける。「重要事業を選定する」「災害時などの被害を想定する」といった策定のポイントを指摘、読み進めると策定までの流れが理解できる。企業の内部統制などとの関連性にも触れ、企業経営を見つめ直す機会を与えてくれそうだ。

■2007/02/09, 日経産業新聞, 22ページ

あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実
あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実ピエトラ リボリ Pietra Rivoli 雨宮 寛

東洋経済新報社 2006-12
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経済のグローバル化が進む一方で、反グローバル化を叫ぶうねりも大きくなっている。ごく身近にあるTシャツの生産や流通の現場で何が起こっているのかを、現地ルポや歴史的な研究を通じて解き明かし、読者にグローバル化に対する様々な見方を提供してくれる。

米国で生まれた綿花が中国でTシャツとなり、再び米国に戻る。一見、労働コストの面で不利に見える米国で綿花栽培が強さを保っているのはなぜか。中国でのTシャツ製造は悪い面ばかりなのか。善、悪という図式では割り切れない、グローバル化の様々な面が見えてくる。Tシャツの生産、流通の舞台となった米国、中国での繊維産業の取材は労作だ。

■2007/02/02, 日経産業新聞, 22ページ

ウォール街アナリスト物語 - ネットバブルからの生還
ウォール街アナリスト物語 - ネットバブルからの生還アンディ・ケスラー 柏野 零

エナジクス 2006-11-20
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おすすめ平均 star
star投資方針に参考

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企業分析や業界の専門家としてはやされる証券アナリスト。実際に彼らがどういった仕事をしているのか、どうやって稼いでいるのかはあまり知られていない。本書は技術者からウォール街の証券アナリストに転職した著者が、ネットバブルなどのあった一九八〇年代から二〇〇〇年代初頭の米国の投資の世界を自らの経験をもとに描いたものだ。

株式の知識もないままに、投資テーマや投資企業を決め、顧客に情報として流す。収入を大きく左右する情報誌のランキング入りのために涙ぐましいまでの努力をする。機関投資家や投資銀行との厳しい関係などエピソードにあふれ、証券の知識がなくても一気に読み通せる。

■2007/02/02, 日経産業新聞, 22ページ

ニュー・リッチの世界 The New Rich World
ニュー・リッチの世界 The New Rich World臼井 宥文

光文社 2006-11-21
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おすすめ平均 star
star発想に魅かれるものが多々あり
star焦点があいまい
star情報満載

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プライベートジェット機は注文から手に入るまで六年待ち、億ションならぬ「十億ション」が飛ぶように売れる、子どもは欧米の名門私立学校へ……。ほかでもない日本の話である。本書は台頭著しい日本の「ニュー・リッチ(新富裕層)」のものの考え方や消費の傾向について細かく分析した。

新富裕層とはIT(情報技術)起業家らバブル崩壊後に生まれた年収五千万円以上、金融資産一億円以上の人たち。著者は日本の市場は彼らのニーズを満たせていないと指摘する一方、新富裕層も「富の有意義な使い方を知らない」と評する。「真の富裕層こそが文化、価値を創造する」という点は、納得する部分も多い。

■2007/01/26, 日経産業新聞, 22ページ

CSR 企業と社会を考える
CSR 企業と社会を考える谷本 寛治

NTT出版 2006-06-15
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企業の社会的責任(CSR)とは、環境や雇用など社会との関係の中で企業が果たすべき役割のことをいう。本書はCSRの評価の高い企業に投資する社会的責任投資(SRI)やCSR調達などについて、具体例を交えて現状と課題を説明する。目指すのは今の時代に求められる企業像を明らかにすることだ。

CSRへの理解は深まっているが、貧困など企業だけでは対応しきれない問題もある。筆者は社会経済システム全体の枠組みの中でCSRを位置づけ、企業が政府や非営利組織(NPO)・非政府組織(NGO)と連携する重要性を指摘。単なるCSRにとどまらない社会問題への対応のあり方を示唆している。

■2007/01/26, 日経産業新聞, 22ページ

ゴーンテキスト ビジネスの教科書
ゴーンテキスト ビジネスの教科書カルロス・ゴーン

文藝春秋 2006-12-06
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おすすめ平均 star
starゴーンの本質は“本質を的確に捉え明確に表現する”ところにある
star1500円は安い。全ての企業人と企業人予備軍に薦めます。
star日産の会議って当然ながら英語・・・・

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瀕死(ひんし)の経営状態にあった日産自動車を復活に導いたカルロス・ゴーン氏。一九九九年に着任して以降、社内外で披露したスピーチや、社内の議事録の抜粋をまとめたのが本書だ。経営者を目指す人にとって格好の教科書になるだろう。

ゴーン氏の経営再建から得られる教訓は二つ。「社員のモチベーションの威力」と「企業の存在意義は価値創造」だ。社員の信頼を勝ち得たリーダーが、明確な目標を掲げ、それを全社で共有できたことが日産復活の秘訣といえる。日本語と同じ内容の英語テキストとCDも収録されており、ビジネス英語書としても役立つ「お得」な本である。

■2007/01/19, 日経産業新聞, 26ページ

他社から引き抜かれる社員になれ
他社から引き抜かれる社員になれ古川 裕倫

ファーストプレス 2006-09-13
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おすすめ平均 star
star一つ一つの項目を涙を流して読みました
star著者が所属する会社の株の買い増しを検討します
starFAできる選手ではなく、ポスティングで引き抜かれるような選手を目指せ

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雇用の流動化が進み、転職に臆する時代ではなくなった。だが、あなたは他社から「ぜひ我が社に来てほしい」と思われるビジネスパーソンになっているだろうか。本書はそんな疑問に答えてくれる。著者が定義する「できる人」とは、高い志と情熱を持ち、効果的に成果を出す人だ。

仕事も遊びも時間厳守、考えるクセを付ける、代替案のない否定はしない、「逃げない」上司になる――。著者が列挙する資質は一見すると当たり前のこと。だが通読すると自分の欠点が浮き彫りになり、どこを正せば「できる人」に近付くかわかってくる。転職を考えていない人にとっても参考になるだろう。

■2007/01/19, 日経産業新聞, 26ページ

役員ネットワークからみる企業相関図
役員ネットワークからみる企業相関図菊地 浩之

日本経済評論社 2006-12
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株主重視のコーポレートガバナンスや、能力・成果主義の導入がうたわれて久しいが、役員の選任はそうなっていないのではないか。読後の素直な感想だ。本書は三菱や三井といった伝統的な企業集団に加え、各地方の有力企業の役員の兼任状態を丁寧に調べ、資本や取引だけでは見えてこない別の企業同士の関係を浮かび上がらせている。

特筆すべきは親子をはじめとした役員の親族関係だ。親が役員を務めた企業グループに入る子息がいかに多く、重要な地位を占める存在になっているか。婚姻関係も含めると有力企業の役員は富裕層出身者が多く、階級社会は有力企業によって再生産されているとも感じられる。

■2007/01/12, 日経産業新聞, 26ページ

フィデル・カストロ後のキューバ―カストロ兄弟の確執と「ラウル政権」の戦略
フィデル・カストロ後のキューバ―カストロ兄弟の確執と「ラウル政権」の戦略ブライアン ラテル Brian Latell 伊高 浩昭

作品社 2006-12
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キューバではカストロ議長が病に倒れ、政治の表舞台に姿を見せていない。しかし実権を握る実弟、ラウル氏は兄の革命のリーダーとしてのカリスマ性に隠れ、その人となりはまだ知られていない部分が多い。

本書は米中央情報局(CIA)キューバ班などで長年、研究を続けてきた著者によるカストロ兄弟の生い立ちや、大きく異なるそれぞれの性格、さらには政治的な思考などを様々なエピソードを交えて紹介。さらにカストロ後、すなわちラウル政権に対する展望を分析している。事実上始まったラウル政権だけでなく、多くの左派政権が誕生したラテンアメリカの動きを考える助けになりそうだ。

■2007/01/12, 日経産業新聞, 26ページ

デザインにひそむ〈美しさ〉の法則
デザインにひそむ〈美しさ〉の法則木全 賢

ソフトバンククリエイティブ 2006-12-16
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おすすめ平均 star
starこうした新書がどうしてなかったのか?

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ゲーム機や自動車など国内外でヒットした商品は技術だけでなく、機能美にもあふれている。今や「工業デザイン」なしにヒット商品を語れない。著者はシャープでプロダクトデザインに携わり、現在はデザインコンサルタント。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のゲーム機「プレイステーション」を例に「シンプルでわかりやすい」デザインの強みなどを解説する。

誰にでも使いやすい「ユニバーサルデザイン」にも触れ、「実現には多種多様な人の話を聞き、製品に反映するしかない」。デザイナーの考え方を理解するうえでも役立ちそうな一冊だ。

■2007/01/05, 日経産業新聞, 26ページ

会話から始めるコーチング―最強のチームをつくるコミュニケーション力
会話から始めるコーチング―最強のチームをつくるコミュニケーション力伊藤 守

大和書房 2006-08
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おすすめ平均 star
starコーチングを初心者上司として実践したい人に
star図解でわかりやすい実践本

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「指示がきちんと伝わるか」「どうしたらやる気を引き出せるか」――。部下や後輩との接し方などに悩みを抱えている人は多いのではないか。そんな状況を打開するために有効なのがコーチングだと本書は説く。

著者は人材研修サービス会社の社長で、コーチングを「相手が自発的に行動を起こすように働きかけるコミュニケーション・スキル」と定義。「仕事の背景を省略せずに話す」「行動のプロセスや出した結果を認める」など、今すぐ実践できそうなコーチングのノウハウを具体的に示す。自身のコーチング技術を測るチェックリストや、部下のタイプ別対処法も掲載している。

■2007/01/05, 日経産業新聞, 26ページ

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