メイン > 日経産業新聞『気になる2冊』 > 2006年7月7日~9月29日
| 新平等社会―「希望格差」を超えて | |
![]() | 山田 昌弘 文藝春秋 2006-09 売り上げランキング : 1496 おすすめ平均 ![]() 単に煽っているだけでないのが良いAmazonで詳しく見る by G-Tools |
すっかり言葉として定着した感がある格差社会。多くの人が問題意識を持つようになったが、具体的な処方せんづくりはこれから。「希望格差社会」を執筆して問題点を指摘した著者が、具体的な解決策の提示に乗り出したのが本書だ。
著者は希望格差社会を生産性の低い仕事や、世帯収入の低い状況から抜け出せずに希望をなくす状況と定義。個人が人並みの努力をすれば、ある程度の豊かな生活が送れるという見通しや希望が持てる社会づくりが、必要だと説く。
格差問題の解決策は収入に対するアプローチが多い。本書はプライドなど精神面への対処などにも切り込み、格差問題を考える視点を提供してくれそうだ。
| 地ブランド 日本を救う地域ブランド論 | |
![]() | 博報堂地ブランドプロジェクト 弘文堂 2006-08-19 売り上げランキング : 5406 おすすめ平均 ![]() ブランドの理解が進みます。 自治体破産時代を生き残るカギなのかもしれないAmazonで詳しく見る by G-Tools |
せっかく旅行に出かけても駅前には見慣れた全国チェーンの店舗が並ぶ。おみやげに特産品をと思っても、似たような菓子ばかりでは興ざめだ。地域独自の個性や活気を失ってしまった地方都市は少なくない。そんな地方の切り札が地域のブランド化だ。
本書は大手広告代理店がまとめた地方におけるブランド確立の指導書だ。ブランドとは何か、実例を交えて平易に説明されている。推進母体の作り方やメディアとの接点など、段階を追ってブランドづくりを進められるような構成になっている。地域ブランドが一種のブームとなっている今、横並びでなく、独自のブランド作りに役立ちそうな一冊だ。
| データの罠―世論はこうしてつくられる | |
![]() | 田村 秀 集英社 2006-09 売り上げランキング : 4612 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
内閣の支持率や給与の平均値、大きなイベントによる経済波及効果―。テレビや新聞、雑誌などの各種報道により、読者もこうしたデータに触れない日はないし、データを物事の判断材料とする人も多いだろう。しかし、データには客観性を担保したものもあれば、必ずしもそうとはいえないものもあるということを著者は強調する。
本書は世論調査、家計調査、選挙の出口調査など、各種調査の有効性や問題点を挙げ、データの“罠”について読者の注意を喚起する。データを受け取る側が主体的な判断を下せるようなポイントも紹介している。改めて身の回りの情報の真偽を洗い直したくなる内容だ。
| 日本企業改革開放論―中国人の上司とうまくやれますか | |
![]() | T.W. カン T.W. Kang 東洋経済新報社 2006-08 売り上げランキング : 106802 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
アジアで日本企業が一定の影響力を保つには優秀な人材の確保が必要だ。ところが、アジアでは日本企業の人気は高くない。構成員に同質性を求める日本企業の管理手法のあり方が不人気の一因と著者は分析する。名前を日本式に改めさせるなど戦前の日本が朝鮮半島で行った同化政策にも触れ、今の日本企業の管理手法との類似性を指摘する。
著者は日本生まれの韓国人で、多国籍企業を顧客に持つ経営コンサルタント会社を経営している。その経験から、個人の価値観の違いを認めたうえで組織全体の目標を達成する「和して同ぜず」型の管理手法の導入を日本企業に提言している。
| 「わたしと仕事、どっちが大事?」はなぜ間違いか―弁護士が教える論理的な話し方の技術 | |
![]() | 谷原 誠 あさ出版 2006-08 売り上げランキング : 12455 おすすめ平均 ![]() わかり易いのでは? 身につけられたらAmazonで詳しく見る by G-Tools |
議論でいつも論破されてしまい、説得力のある話し方ができない――。そう思っている人にはうってつけの書だ。著者は弁護士。豊富な事例を織り交ぜながら論理的な話し方を身につけるコツを徹底解説している。
ただ、状況次第では議論のテクニックを使わない方がよい場合もある。例えば妻から表題のように問いかけられた時、論理的には「仕事と妻は比べられない」と答えたい。だが妻の気持ちを静めるには「妻の方が大切」と答えないとダメだろう。議論の目的は論破することだけではないということも、本書を読めば納得できる。
| BCG流 非連続思考法 アイデアがひらめく脳の運転技術 | |
![]() | リュック・ド・ブラバンデール 森澤 篤 秋葉 洋子 ダイヤモンド社 2006-07-27 売り上げランキング : 2151 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
我々は現実を自分なりの方法でしか見ていないことが多いが、現在のやり方の延長線上には見えてこない未来もある。優れたアイデアを生み出すには「非連続」が重要なこともあるのだ。脳を柔軟に回転させるために凝り固まった固定観念は取っ払ってしまった方がよい。本書は図表や簡単な設問を引用しながら、「ひらめき」に迫る脳のメカニズムをひもといていく。
著者はボストン・コンサルティング・グループ(BCG)に勤務し、哲学で博士号も取得している知性派。一般の経営コンサルタントによる「ハウツー本」を超えて、洞察力に満ちた遊び心のある文章でつづられている。
| 障害者の経済学 | |
![]() | 中島 隆信 東洋経済新報社 2006-02-10 売り上げランキング : 3400 おすすめ平均 ![]() こんな事すら広く知られていない現状にうんざり。 当事者意識を脱却して 経済学と言う以上はAmazonで詳しく見る by G-Tools |
障害者ニーズに合わない豪華な設備の施設や子供の障害基礎年金に手を付ける親――。日本の障害者福祉は現在、様々な問題を抱えている。それらはいわば“福祉の充実”がもたらした弊害ともいえる。本書は施設や行政などへの綿密な取材から、そうした問題を掘り下げている。
今年四月には障害者の福祉サービス利用料が原則一割負担になるなど障害者をとりまく環境も変わった。著者は「障害者の自立は、自らの意思決定力を持ち、ニーズを表に出せるようになることだ」と、制度などを障害者のニーズに合わせて変えていくべきだと主張する。改めて障害者問題を考える一助になるだろう。
| 仕事の9割は声で決まる! | |
![]() | 谷川 須佐雄 青春出版社 2006-07-25 売り上げランキング : 53977 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
商談などの時、言葉には気を遣っても、声の出し方まで気が回らない人が多いのではないか。本書は保険会社で高い営業実績を上げて「ボイスアナリスト」に転じた著者が戦略的な発声をするための方法論をまとめた。魅力的な声の出し方を身に付け、状況に応じて使い分けられるようになれば、相手に気持ちが伝わりやすくなるという。
彼が推奨するのが、オペラをベースにした発声練習と、閉じた声をグー(論理的)、とがった声をチョキ(攻撃的)、開いた声をパー(感情的)というように、じゃんけん感覚で実践できる発声法だ。交渉や会話を楽しく進めたい人は取り組んでみてもいいかもしれない。
| バブルの肖像 | |
![]() | 都築 響一 アスペクト 2006-08-09 売り上げランキング : 1017 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
バブル経済崩壊後、久々に地価が上昇しているようだ。高額な商品やサービスに人気が集まり、株式投資が幅をきかせる。様々な経済指標が景気回復を予感させると同時に、バブル経済を検証する書籍も増えている。しかし、本書ほど生々しくバブルを思い起こさせてくれるものはなかなか見あたらない。
週刊誌の連載をまとめた本書は、ページをめくるたびに懐かしくも今となっては気恥ずかしいバブルの記憶が写真とともによみがえる。ジュリアナ東京、チバリーヒルズ、クリスマスイブの狂騒曲――。なぜこうも人々は狂乱したのか。当時の風俗を思い返して、今の状況と比較すると、意外と本質的なところでは共通点が多いかもしれない。
| 過労自殺と企業の責任 | |
![]() | 川人 博 旬報社 2006-07 売り上げランキング : 4263 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
裁量労働制、成果主義、派遣労働の職種拡大――。労働者がより自由に働き、もっと的確に評価されるための制度のようで、実は労働者から自由を奪い、追いこんでいる場合がある。終わりのない残業、上司からのプレッシャー。そんな過労の中で自殺をしてしまう人、あるいは心の病を患う人が急激に増えている。
本書は数多くの過労自殺を担当した弁護士が現場から発した警告の書だ。自殺に追い込まれた状況に加え、会社側が責任を認めず、逃れようとする姿を詳細に報告している。自殺者が年間三万人を超える異常な状況に対して、職場はどうあるべきか。企業団体や国が重い腰をあげるときはもう来ているはずだ。
| ゲリラ・アドバタイジング | |
![]() | ジェイ・C・レビンソン 東急エージェンシー 金森 重樹 東急エージェンシー 2005-12-08 売り上げランキング : 57727 おすすめ平均 ![]() ベーシックな話でした 中小企業向け広告戦術 米国と日本の広告の違い?Amazonで詳しく見る by G-Tools |
限られた予算内でいかに効果的な広告ができるか。本書は広告ビジネスに携わる人なら必ず考えるこの命題について、わかりやすく解説する。プロモーションの重要性や媒体ごとの特性などを挙げ、広告の効果を最大限に引き出すためのヒントを示唆する。失敗する広告戦略についてもその理由を挙げており、反省材料になる。
ポイントは個条書きになっており、要点を整理しやすい。広告にまつわる成功例などを随所に挙げ、具体的に理解を深められるという点でも、これから広告を学ぼうという人が比較的抵抗なく読める。特に初心者におすすめだ。
| 株式会社に社会的責任はあるか | |
![]() | 奥村 宏 岩波書店 2006-06 売り上げランキング : 3079 おすすめ平均 ![]() 会社を考えるAmazonで詳しく見る by G-Tools |
企業の社会的責任(CSR)は重要な経営課題の一つ。専任部署を設置したり、CSR報告書を発行する企業も年々増えている。しかし、CSRは企業宣伝としての機能ばかりが重視されていないだろうか。本書はこうした視点からCSRを見つめ直す。
著者は株式会社の責任とは何か、法人とは何かを、欧米と日本の歴史の違いをふまえながら検証。株式会社を総体としてとらえ、そのあり方を変えることから企業改革が始まると主張する。「CSR=企業は正しいことをしていればよい」と思っている人はドキッとさせられる一冊かもしれない。
| 人を大切にする経営 個を活かす3つの技術 | |
![]() | 池上 孝一 岡村 直昭 ファーストプレス 2006-06-17 売り上げランキング : 55344 おすすめ平均 ![]() 『ガリバー旅行記』のような入門書 ”人材”を預かる全ての人にAmazonで詳しく見る by G-Tools |
個人が持てる力を最大限に発揮でき、組織としてのサポート体制も上手に整えている企業は活気があふれ元気だ。成果主義など流行の人事施策の導入に頼るのではなく、「人を大切にする経営」を再評価して企業活力を取り戻そうというのが本書の主張だ。
個を活性化するには三つの技術がある。まず知識や技能など個人のケイパビリティ(能力)を高める技術。次に「意志と意欲」で構成される個人のマインド(意識)を引き出す技術。最後に、個を生かす組織の力を高める技術。個別企業の豊富な実例もちりばめつつ「人材経営」を成功させる秘訣を紹介している。
| ビジネススクール流「知的武装講座」 (Part3) | |
![]() | 伊丹 敬之 沼上 幹 関 満博 プレジデント社 2006-07 売り上げランキング : 464 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
一橋大学と神戸大学のビジネススクールで教べんを取る四人が「プレジデント」誌に連載したシリーズを本にまとめた。日本や世界の様々な出来事を教材に、四十にわたる問題を設定し、解を導き出す。両大学の経営学修士(MBA)コースでの思考方法がわかりやすく紹介されている。
所得が減る中で消費が回復する日本経済の謎の分析や、「多様性重視」組織の弱点、株主志向の経営が株主利益につながらない理由、急成長する中国市場から学び取れる教訓などマクロ、ミクロの側面から多角的な問題に切り込んでいる。論理が明快で読み応えがある。
| 一生モノの人脈力 | |
![]() | キース・フェラッジ タール・ラズ 森田由美 ランダムハウス講談社 2006-07-20 売り上げランキング : 19931 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
原題は「Never Eat Alone」。一人ぽつんと食事をするなんてもったいない。人とつながる機会を積極的に求め、そこから生まれたネットワークこそが宝となる。「ひと味違う」と相手に印象づけることが大切で、本書は「自分株式会社」のパンフレットを作ることを読者に呼びかけている。
えげつない自分の売り込み方を教える本ではない。誰もやりたがらない仕事を率先してこなし、仕事で成果を出す。周囲に困っている人がいれば見返りを期待せずに助ける。本書は「寛容であれ」と読者に呼びかけている。翻訳も現代の日本語らしくこなれていて読みやすい。
| 知っておきたい日本経済70の勘どころ | |
![]() | 住友信託銀行調査部 日本放送出版協会 2006-06 売り上げランキング : 4650 おすすめ平均 ![]() 「わかりにくいものをわかりやすく」語る努力 生活者・庶民の目から見た経済本Amazonで詳しく見る by G-Tools |
最近の日本経済を理解するための七十の質問を用意し、その回答を掲載している。銀行の調査部による経済入門書としては珍しく、産業界に関する質問を三十一もそろえている。結果的にビジネスマンにとって読みやすい内容になった。
もちろんマクロ経済や金融市場に関するテーマも網羅している。特に日本銀行の量的緩和政策解除を扱った章は非常に分かりやすく、簡潔に書かれている。ただ、経済の変化は激しく、本書の内容の一部は残念ながら陳腐化し始めている。最新のデータや話題を盛り込んだ改訂版を毎年発行してほしい。
小さな会社マスコミデビューの法則―元新聞記者が明かす
岡田 光司
自社の商品が記事として取り上げられれば、社外からの反響が期待でき、従業員の励みにもなる。だが、広報担当者がいて普段から記者と付き合いのある大企業と違い、中小企業ではプレスリリースをどう書き、誰に届けたらいいか途方に暮れることが多いはず。本書はそんな中小企業のために元新聞記者が書いたマスコミとの接し方を伝授するノウハウ本だ。
「ニュースを先に書く」「知人を通じてプレスリリースを届ける」「取材には一番詳しい社員を同席させる」……。こうした配慮をするだけで、記者の対応が違ってくる。プレスリリースが記事になるのか、ゴミ箱行きになるのか。それを決めるヒントが満載された一冊だ。
| ウイニー―情報流出との闘い | |
![]() | 湯浅 顕人 宝島社 2006-05 売り上げランキング : 41368 おすすめ平均 ![]() まずこの本から始めればいいと思う。 ウィニー問題を概説 ウィ二-による情報流出の怖さを思い知らされた本です。Amazonで詳しく見る by G-Tools |
動画などをインターネットでやりとりできるファイル交換ソフト「ウィニー」。ウィニーによる情報流出事件が二〇〇四年春に初めて発生して以来、企業の顧客名簿や警察の捜査資料など多くの情報が流出した。誰もが情報流出防止の必要性は感じているものの、ウィニーについて正しい知識を持っている人は少ない。
本書ではウィニーの仕組みの説明に始まり、企業や行政がとった対策や実際に情報流出した場合の対処法までを網羅。情報流出の真の原因をコンピューターに関する知識不足と指摘し、「コンピューター・リテラシー」の必要性を訴える。コンピューターで情報管理するすべての人に有益な一冊だ。
| 持株会社の時代 | |
![]() | 下谷 政弘 有斐閣 2006-06-19 売り上げランキング : 9573 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
純粋持ち株会社を設立する企業が増えている。同業界のライバル同士や異業種を含んだ経営統合では純粋持ち株会社を設立して傘下に収めるケースが大半だ。純粋持ち株会社を設立して既存の企業グループを再編する例も後を絶たない。なぜ純粋持ち株会社がこれだけ人気になのか。本書はこの問いに歴史的・制度的な面から答えを見つけ出してくれる。
戦前からの日本の企業グループの形態を分析。最近の純粋持ち株会社解禁などの様々な規制緩和には紙幅を割いて詳説している。純粋持ち株会社の解禁のいきさつ、当局の狙いなどは興味深い点だ。純粋持ち株会社とは何かを改めて考えるのに好適な書といえよう。
| チャベス―ラテンアメリカは世界を変える! | |
![]() | ウーゴ チャベス アレイダ ゲバラ Hugo Ch´avez 作品社 2006-06 売り上げランキング : 16272 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ラテンアメリカ諸国は日本との物理的な距離もさることながら、情報量も限られ、心理的にも遠い国々だ。その中で、際だった存在感を示す指導者の一人がベネズエラのウーゴ・チャベス大統領だ。原油価格を巡る国際政治を読むうえからも目が離せない重要人物である。
本書はラテンアメリカを語るには欠かせない存在であるチェ・ゲバラの娘、アレイダによるインタビューの形をとっている。チャベス大統領の発言からは、ベネズエラはもちろん、ラテンアメリカ諸国が経済的、社会的におかれている状況が読み取れる。異論もあるだろうが、米国というフィルターを通さずに生のラテンアメリカを知るのに好適な一冊だ。
| 若者との接し方―デキない子どもの育成力 | |
![]() | 渡辺 元智 角川書店 2006-07 売り上げランキング : 10639 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
著者は横浜高校野球部を二十一回にわたる甲子園出場に導き、松坂大輔など多くのプロ野球選手を輩出した名監督。約四十年にわたり思春期の少年たちを我が子のように育ててきた経験から、指導者に求められる資質や心構えを説いた。
読むほどに監督の選手たちへの愛情がひしひしと伝わってくる一冊だ。根性論一辺倒かと思いきや、「『オフも練習漬け』のチームが強いとは限らない」など論理的思考もふんだんに持ち合わせ、強い組織を生み出すヒントも随所に散見される。果たして自分は部下に“愛”をもって接しているか――自問しながら夏の高校野球を見るのも良いかもしれない。
団塊世代60年―どう生きてきたか
北城 恪太郎
戦後の日本社会・経済に大きな影響を与え続けてきた「団塊世代」。間近に迫った団塊世代の現役引退を前に、彼らが生まれ育った社会環境や職業人生を振り返り、改めて分析することは、日本の将来を読み取る上でも決して無意味なことではないだろう。
本書では北城恪太郎・経済同友会代表幹事を始め、清家篤・慶応義塾大学教授、作家の野村正樹氏など八人が、それぞれの専門領域に基づいて団塊世代を検証・分析した。やや総花的な印象も否めないが、団塊世代の引退がもたらす「二〇〇七年問題」などを考えるに当たっては団塊の上下の世代にとっても好材料になりそうだ。
世界知財戦略―日本と世界の知財リーダーが描くロードマップ
荒井 寿光 (著), カミール イドリス (著), Kamil Idris (原著), エァクレーレン (翻訳)
知的財産政策は低所得の途上国にとって国内産業の競争を阻害するものではなく、適切な形で国家戦略に組み込めば利点の方が多い。韓国の飛躍的な経済発展の背景に国家の戦略的な知的財産政策があったことなど、本書は各国の事例を豊富に紹介している。
内閣知的財産戦略推進事務局長と世界知的所有権機関(WIPO)事務局長の共著だけあって説得力がある。教育面からのアプローチとして「子供たちがリーダーとしての役割を果たす二〇五〇年の視点から考えよう」と主張。早くから知財教育を始め、創造志向・革新志向の考え方と行動を身につけさせるのが知財国家への近道と説いている。
| 非公開会社のための会社法実務ガイドブック | |
![]() | 第一東京弁護士会総合法律研究所会社法研究部会 商事法務 2006-06 売り上げランキング : 2249 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
会社法でいう非公開会社とは、発行済み株式のすべてに譲渡制限を付けている企業を指す。約三百万社といわれる日本の企業の大半が該当する。会社法については上場している大企業を中心とする公開会社を念頭に置いた議論が行われることが多い。本書は類書と異なり、見落とされがちな非公開会社に的を絞ったのが特徴だ。
会社法は非公開会社には柔軟な機関設計を認めている。特に非公開の中小会社は取締役一人だけにしても構わない。本書はこうしたテーマごとに会社法と旧商法の違いを一問一答形式で解説する。さらっと読める内容ではないが、表も多用して読者の理解を助けている。




自治体破産時代を生き残るカギなのかもしれない




当事者意識を脱却して




ベーシックな話でした









