メイン > 日経産業新聞『気になる2冊』 > 2005年10月7日~12月16日
| 知らなかったでは済まない改正独禁法~談合、不当表示、下請けいじめが会社をダメにする | |
![]() | 諏訪園 貞明 東洋経済新報社 2005-06-24 売り上げランキング : 22,190 おすすめ平均 ![]() 独禁法って怖いってわかったAmazonで詳しく見る by G-Tools |
来年一月四日、改正独占禁止法が施行される。目玉は「課徴金減免制度」の導入だ。談合やカルテルなどを行った企業が、その内容を公正取引委員会に自主申告すれば、一番目は課徴金と刑事告発を免除し、二番目と三番目は課徴金の一部を免除する。一方で課徴金の大幅引き上げを実施し、アメとムチで企業を厳しく律する。
著者は現役の公取委担当官。「多くの独禁法違反行為は経営トップが知らない所で行われている。内部に情報が上がってくる仕組みを整えることが、経営陣にとって必須になる」と警告する。最近は不祥事が外部に告発され、社会的ダメージは強まる傾向にある。まさに知らなかったでは済まない法改正だ。
| 日本経済―混沌のただ中で | |
![]() | 井村 喜代子 勁草書房 2005-06 売り上げランキング : 60,254 おすすめ平均 ![]() 正確な日本経済分析 最も優れた日本経済分析Amazonで詳しく見る by G-Tools |
題名にある「混沌(こんとん)」という言葉にこの本の本質が凝縮されている。「恐慌」や「停滞」といった従来の経済的概念とは異なる新しい矛盾が生まれていると説き、その根源を一九七〇年代の「現代資本主義の変質」に求める。持続的な経済成長・高雇用を支えてきた国際的枠組みが崩壊し、各国の政策が行き詰まる様子を詳述する。
多くの本が八〇年代後半のバブル経済から説き起こすのに対し、本書は七一年の金・ドル交換停止から進行中の小泉改革までを一連の流れとして描く。現在の様々な企業不祥事やM&A(合併・買収)ブームを歴史的な視点から見つめ直すのに役立つだろう。
| 乱世を生きる 市場原理は嘘かもしれない | |
![]() | 橋本 治 集英社 2005-11 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
経営者がよく口にする「勝ち組・負け組」「ウィン・ウィンの関係」といった言葉に何となく違和感を持っていた。著者は「勝ち組・負け組」という二分法を持ち出した張本人を「投資家」や「投資家の周辺にいる人=エコノミスト」だと説き明かす。「会社はステークホルダー(利害関係者)のものだ」などと言いながら、実はどちらを向いているかが「勝ち組」といった言葉に表れていたのかもしれない。
役に立つ実用書でも経済学の理論を駆使した学術書でもない。しかし、著者が示す歴史観や「経済」の見方はとても面白く、説得力もある。最近近視眼的になっているなどと感じているビジネスパーソンに新たな視点を提供してくれそうだ。
| 決断力 | |
![]() | 羽生 善治 角川書店 2005-07 売り上げランキング : 121 おすすめ平均 ![]() 勝負の世界は厳しい 名言・格言の宝庫 わかりやすい表現で説得力がありますAmazonで詳しく見る by G-Tools |
ライブドアの堀江貴文社長が「将棋でいえば、詰んでいる」と話していたのを思い出した。フジテレビジョンとニッポン放送株の買収合戦を演じていたときだ。想定される手をシミュレートし、交互に手を決める戦いであり、なかなか言い得て妙だった。
著者は有名な棋士。将棋の本かというと、半分イエスで半分ノーだろう。多分にビジネス分野の読者を意識して編集されている。それが親切かどうかは、読者次第ではないか。ただ、希代の勝負師である天才棋士の思考が興味深く、将棋を知らなくても一気に読める。同じ新書で出ている「集中力」(谷川浩司著)も読みたくなる。
| 踊る大捜査線に学ぶ組織論入門 | |
![]() | 金井 壽宏 田柳 恵美子 かんき出版 2005-09 売り上げランキング : 599 おすすめ平均 ![]() 中身はとてもまじめな教科書 しっかりとした組織論の入門者 十分に整理され、考えさせられるAmazonで詳しく見る by G-Tools |
人気の映画、テレビシリーズ「踊る大捜査線」を舞台に、経営学に必須の組織論を展開した。第一章では「事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きているんだ」という青島刑事(織田裕二)のセリフから、本部と現場の関係、仕事の優先順位と戦略発想などを解説している。
すべての章で、映画を見た人なら記憶に残っているセリフを冒頭に用い、組織のダイナミズムやリーダーシップ、改革の手法などをやさしくつづった。各章の巻末には本格的な組織論を付録として用いる。著者は青島刑事や室井管理官、和久指導員ら映画の登場人物の行動が、若手、リーダー、ベテランそれぞれの参考になると強調している。
| カテゴリー・キラー 小売革命でここまで変わる!消費の「質」と「意味」 | |
![]() | ロバート・スペクター 遠藤 真美 ランダムハウス講談社 2005-11-04 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
精肉店の家庭に生まれ百貨店での勤務経験がある著者が、米国で流通の主役となっている「カテゴリー・キラー」の進化の過程とその本質に迫った。玩具やオフィス用品など、明確に限定した商品群の販売に特化し、低価格と品ぞろえの豊富さで他の商形態を駆逐してきた。巨大な売り場面積が一般的だが、スターバックスコーヒーもその一種だという。
トイザラスやホーム・デポなどに対する綿密な取材に加え、カテゴリー・キラーが集積する地域の変遷をたぐった。ウォルマートとの対比などを通じて、著者の「小売りと消費文化は進化し続ける」という思いが確固たるものとなっていく。
| 新規事業の哲学 成功へのマネジメント | |
![]() | 棚橋 康郎 NTT出版 2005-11-12 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
企業は常に事業を見直し、新陳代謝を繰り返さないと成長できない。新規事業をテーマにする本のほとんどは成功例を引き合いにするが、失敗から学ぶことも多いはず。筆者はシステム大手、新日鉄ソリューションズの会長。親会社の新日本製鉄で経営企画や新規事業を担当し、半導体事業の撤退とIT(情報技術)事業の育成を手がけた。失敗と成功の両方の経験から、九つの心構えと十八の成功法則を語る。
経営における新規事業の意義を踏まえ、「事業撤退のマネジメントこそ重要な経営」と説く。企画から立ち上げにいたる過程では法則を説明する形で事業運営の留意点を示す。各部門を任されるミドル層にも参考になりそうだ。
| オフィスからパソコンがなくなる日 ホワイトカラーの生き残りをかけた戦いがはじまる | |
![]() | 柴田 英寿 「働き方を変えよう!」コミュニティ有志 東洋経済新報社 2005-05-20 売り上げランキング : 78,106 おすすめ平均 ![]() 確かに、独自性がある本です。 洞察の深い論考Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ビジネスマンの必需品になって久しいパソコン。本書は題名にある仮説にたって各メーカーの動向や技術の進展、ポストパソコン機器の行方を占うが、筆者が強く主張するのはホワイトカラーの生産性向上と働き方の変革にある。日立製作所の社員で大学の非常勤講師も務める筆者が社内外の仲間と執筆・編集した。
欧米企業がITの活用で生産性をあげているのに対し、日本企業がいまひとつ活用し切れていないのは意識の違いにあると指摘。今の形のパソコンがなくても仕事ができるかと問いかけながら、新しい仕事の進め方、組織のあり方を提案する。とはいえ難解な組織論ではなく身近な例を題材とした気軽に読める一冊だ。
| 日本の人事部・アメリカの人事部―日本企業のコーポレート・ガバナンスと雇用関係 | |
![]() | サンフォード・M. ジャコービィ Sanford M. Jacoby 鈴木 良始 東洋経済新報社 2005-10 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
邦題だけだと日米企業の人事制度の解説書のように感じるが、コーポレート・ガバナンス(企業統治)の方向性を考察した書である。筆者は、日米企業の人事部の「現在の勢力」を比較・分析することで、企業のガバナンスが米国型に傾いているのかを解き明かそうとする。
筆者は人事部がもつ権力を、企業のガバナンスの「定規」として用いる。日本企業の人事部が強いのは、ガバナンスが従業員、取引先、地域など複数のステークホルダー(利害関係者)を重視しているからだとし、株主への奉仕を第一に掲げる米企業では逆だという。人事部を分析すれば企業のガバナンスが米国型に近づいているか否かが分かるという視点は非常に興味深い。
| 会社と社員で結ぶ秘密保持契約のつくり方―改正不正競争防止法経産省新指針対応版 | |
![]() | 岡 伸浩 中経出版 2005-10 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
企業秘密の漏洩(ろうえい)などを規制する不正競争防止法が十一月一日、改正施行された。今回の改正では、秘密を不正に取得した法人への刑事罰や国外犯への刑事罰を新たに科し、秘密漏洩への処罰は想像以上に厳しくなっている。
こうした事情を背景に本書は、不競法の改正ルールを詳しく説明した。さらに秘密の具体的な管理の仕方や、従業員との間で結ぶ秘密保持契約の好ましい作成手順やタイミングなどを解説している。筆者は弁護士だが、説明は平易で分かりやすい。技術流出などの問題を抱える企業の法務担当者のほか、転職によって自己実現を図りたいと考えている従業員にとって必読の書といえる。
| ケータイ業界30兆円の行方 キャリア再編のシナリオ | |
![]() | 石川 温 ソフトバンククリエイティブ 2005-08-06 売り上げランキング : 6,932 おすすめ平均 ![]() ケータイ業界の今を知るのによい 現状把握に最適な一冊Amazonで詳しく見る by G-Tools |
総務省が十二年ぶりに新規参入を認めるなど、日本の携帯電話サービスは大きく変わろうとしている。NTTドコモの独り勝ちという構図が崩れ、KDDI、ボーダフォンなどの既存携帯電話会社、PHSのウィルコム、それに新規参入組を加えた「激動の時代」を迎える。端末メーカーなども含め、企業ごとに分析したのが本書だ。
著者が近年の最も大きな「事件」というのが、ウィルコムの月額二千九百円でかけ放題という音声定額制の導入だ。ユーザーを増やしており新たな料金競争が始まっている。また、二〇〇六年開始予定の番号ポータビリティー制が業界再編の引き金になりかねないと指摘する。
| 孫正義 世界一をめざせ! | |
![]() | 井上 篤夫 実業之日本社 2005-10-07 売り上げランキング : おすすめ平均 ![]() 秋の夜長にどうぞ☆ ちょっと期待外れ。 +++夜でも元気のみなもと+++Amazonで詳しく見る by G-Tools |
プロ野球球団の買収、携帯電話サービス参入など、事業展開が加速するソフトバンク。福岡ソフトバンクホークスの二〇〇五年シーズンの戦いぶりを軸に、ソフトバンクを率いる孫正義社長の数々のエピソードをちりばめ、人物像を浮き彫りにした。野心ともいえる大きな志を持ち、驚異的なエネルギーで、実現する場面が数々出てくる。
ホークスの買収を“デジタル情報革命”を推進するための「おもしろい仕掛け」と考えていた孫社長だが、プロ野球に参入すると決めたら、世界一を目指すというのが彼らしい。ホークスの今シーズンを最後までカバーしていないのが残念なところ。孫正義という人物を知るための軽い読み物としては面白い。
| リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間 | |
![]() | 高野 登 かんき出版 2005-09-06 売り上げランキング : 67 おすすめ平均 ![]() 早速、社員総会で使いました。 感動したい人、させたい人に是非読んでいただきたい1冊です。 サービスの本じゃなくて、実は人材の本Amazonで詳しく見る by G-Tools |
よくあるPR本かと思ったら違った。ホテルのもてなしのエピソードの一つ一つが、短編小説のように面白い。著者はザ・リッツ・カールトン・ホテル日本支社長。優れたストーリーテラーのようだ。
ビジネス書としても有用だ。オペラハウスの手違いでオペラの休憩時間のディナーがレストラン休業日に組まれていた際の臨機応変な接客は、完成品メーカーにとっての外部調達部品へのクレーム対応にも置き換えられる。記者は本紙十月二十日付のNECパソコン部隊の顧客サポートの記事を思い浮かべながら読んだ。サービス業界にとどまらない、顧客満足度向上や組織活性化のヒントが詰まっている。
| M&Aの進め方完全成功マニュアル―新会社法対応 中小企業・ベンチャー企業経営者のための | |
![]() | 丹羽 哲夫 ぱる出版 2005-08 売り上げランキング : 182,031 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
M&A(企業の合併・買収)は攻めの経営戦略の一つだ。来年五月施行予定の会社法は日本企業の競争力強化のためにM&Aを促す一面がある。ところが、出版ラッシュともいえるM&A関連本で目立つのは「敵対的買収」や「防衛策」ばかり。M&Aを仕掛ける側に視点を置いた本が少ないと不満に感じていた人は少なくないはずだ。
本書はM&Aの手法選びから手続きの流れ、売り手の手取り額までを分かりやすく解説した。図表も充実している。中小・ベンチャー企業経営者向けとしているが、実務担当者の手引書、経営ミドルの参考書としても役立ちそう。内容も姿勢も「新会社法対応」となっている。
| 現場主義 | |
![]() | 唐津 一 中央公論新社 2005-10 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
民間企業出身の学者である著者が、日本のモノづくりの現場をつぶさに観察し、強みを余すところなくつづった。バブル崩壊後の長期の不況で、「日本型経営」に対する信頼が揺らいだが、著者は過度の悲観論を排除し、もう一度原点である現場の強みを再確認することで、日本の未来が見えてくると説く。
IT(情報技術)分野だけでなく、実はオールドエコノミーと呼ばれた重厚長大産業の付加価値は高い。加えて変化に対応できる現場、まじめな技術者、完成品を支える素材・部品などの資本財メーカーの蓄積などは、世界でも突出して強い分野だという。著者は企業経営者や行政に、こうした資産を生かす経営や施策を取るべきだと注文する。
| サムスンCEO | |
![]() | 洪 夏祥 福田 恵介 東洋経済新報社 2005-09 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
純利益一兆円を超え、トヨタ自動車とならぶアジア最強企業に成長した韓国サムスングループ。本書はカリスマとされる李健熙会長ではなく、複数の副会長や各事業会社のトップなど「専門経営者」にスポットを当て、サムスンの強さの秘訣をあぶり出した。十四人の経営者が登場するが、著者は「現場」や「リーダーシップ」などの共通項を見いだしている。
「専門経営者」は、李会長と、グループ全体を統括する「構造調整本部」と合わせて、サムスンのトロイカ体制の一角という位置づけだ。エネルギッシュで勤勉な各経営者がつくり上げた経営哲学は、サムスンの資産であると同時に、日本企業のミドル層が学ぶべき点も多い。
| これから10年、光る会社、くすむ会社―「レイバー」から「ワーク」へ 働き方が変わる | |
![]() | 日下 公人 ソニーマガジンズ 2005-09 売り上げランキング : おすすめ平均 ![]() こんなマネージメントが可能だったとは!Amazonで詳しく見る by G-Tools |
企業のあり方があらためて問われている。行き過ぎた米国型経営礼賛の反省から日本型経営を見直す声もある。株式会社である以上、株式市場に向き合うことが行動規範になるが、それだけで企業は成長できない。人材の向上心と知識の結集が競争力となる今、「人本主義」が成功の条件とする筆者は、その実践例を紹介する。
広島市を拠点に成長するメガネチェーン、21(トゥーワン)。利益は値下げと社員分配に使い内部留保しない。経営情報を社内公開し、社員は株主などの形で経営に参画・統治する。働かされるレイバーではなく、自ら創造するワークの仕組みだ。経営や働き方を考えるうえでヒントになりそうだ。
ガツンと事業をつくれ!―花王で学んだ研究開発精神
今村 哲也 (著)
モノ作りは日本の強みだが、韓国や中国の追い上げや国内総生産に占めるサービス業の台頭で優位性が揺らいでいると指摘されている。それでも生活を支えるモノの質の向上が求められる以上、技術開発型製造業の可能性はますます広がる。製造業で革新的な商品を生み出していくことが日本企業の生きる道だと筆者は説く。
筆者は花王で長年、研究開発に携わりエコナ食用油やへルシア緑茶の開発・販売に成功した人物。一方で、フロッピーディスクを事業化し世界一にしながら過当競争による撤退も経験した。体験を通じ技術者のコツや経営における技術の目利きの重要性を語る。研究開発マネジメントの参考書となる一冊だ。
| 同族経営はなぜ強いのか? | |
![]() | ダニー・ミラー イザベル・ル・ブルトン=ミラー 斉藤 裕一 ランダムハウス講談社 2005-07-20 売り上げランキング : 18,855 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
仏ミシュラン、米リーバイ・ストラウス、クアーズ……。これらの企業の共通項に気付いただろうか。いずれも同族経営である。同族企業は経営の不透明性や世襲問題などで取りざたされることが少なくないが、売上高増加率や株主資本収益率、会社存続年数などの指標では一般企業に比べた競争優位性が多くの研究、統計によって示されているという。
エンロン、ワールドコムの経営破綻などを背景に、経営学修士(MBA)重視に代わる経営管理手法としても同族経営は注目されている。日本でも早稲田大学が研究講座を十月から開くなど新しい動きがある。関心を持った人の入門書として格好の一冊だ。
| 40歳からの聞くに聞けない経営の話 | |
![]() | 萩原 俊彦 東洋経済新報社 2005-08-31 売り上げランキング : 202 おすすめ平均 ![]() 経営学からみた、社長の仕事とは 経営者になりたい人、必読!Amazonで詳しく見る by G-Tools |
中小メーカーを経営していた父の急逝に伴い突然、社長として呼び戻された三十八歳の朝比奈誠二が、実践を踏まえながら大学時代の恩師に経営学を学び直していく。企業経営の理念、方向性を示して経営戦略を立てることがなぜ必要なのか、どういう手順で進めていけばよいのかなどといった経営の基本を簡潔に説いている。
ほぼ全編を会話形式にした。時事的な話題や具体的な事例を盛り込み、難解な経済用語は丁寧に説明するなど、手っ取り早く経営学をかじりたい人には適当だろう。欲を言えば、用語の索引が付いていれば一段と使い勝手が良くなったのではないか。朝の通勤電車の中で読めば、仕事前の頭の準備運動として役立ちそうだ。
| 経済失政はなぜ繰り返すのか―メディアが伝えた昭和恐慌 | |
![]() | 中村 宗悦 東洋経済新報社 2005-01 売り上げランキング : 241,700 おすすめ平均 ![]() 要注意! メディアの遺伝子?Amazonで詳しく見る by G-Tools |
一九二〇年代の昭和恐慌と現在を比較し、経済失政を犯した理由を探った。二つの時代に共通するのはデフレというマクロ経済の状況だ。昭和恐慌時に金本位制への復帰と「合理化」を政策の要に置き、「伸びんがためにまず屈せねばならぬ」と言った浜口雄幸首相は、「痛みを伴う構造改革」を掲げる小泉純一郎首相と類似する。
著者が強調するのは、ミクロ経済の改革がマクロ経済を好転させうるとの考えやデフレ不況の苦しみに耐え抜いてこそ日本経済の再生が果たせるという主張は誤りであり、なぜそのような誤りに基づく失政が繰り返されるのかという点にある。特に、失政を批判できなかったメディアの失敗を重視している。
| 超・成果主義―個力を引き出し強い組織をつくる | |
![]() | 加藤 昌男 日本経済新聞社 2005-06 売り上げランキング : 29,732 おすすめ平均 ![]() 新しい日本型人事の本、今の人事制度に不満がある方へお勧め 初の本格的ポスト成果主義の提案、不思議な魅力のある良書Amazonで詳しく見る by G-Tools |
成果主義を導入したものの、期待したほどの効果がないと嘆く企業は多い。成果を重視するのは当然と考えていながら、成果主義に基づく人事制度が成功しない状況を「成果主義の謎」と著者は言う。問題は、出た結果を査定して処遇に差を付け、社員のやる気をあおるだけの“成果査定主義”に陥ったことにあると指摘する。
著者の理想は“成果創造主義”。過剰なエゴを育てるのではなく、会社の業績向上につながる成果を創造し、社員個々人の力を引き出して強い組織を作る必要があると主張する。「人事とは経営そのもの」。日本人の強みである「知的チームプレー」を生かし、日本独自の成果主義の確立を模索している。






勝負の世界は厳しい







ちょっと期待外れ。






経営学からみた、社長の仕事とは

