メイン > 日経ビジネス書評 『新刊の森』 > 2006年9月11日~9月25日

「失敗をゼロにする」のウソ
「失敗をゼロにする」のウソ飯野 謙次

ソフトバンククリエイティブ 2006-07-15
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おすすめ平均 star
star「失敗学」の入門書として最適!

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他人の成功談はそこかしこにあふれているが、「本物の失敗談」は手に入れ難い。人の心には失敗を隠蔽したいという本音があるからだ。近年、注目を集めている「失敗学」を研究するNPO法人(特定非営利活動法人)、失敗学会副会長の著者は、成功談のヒーローから学べることは実は少ないと言い、野次馬的好奇心で他人の失敗を観察し教訓を得ることが重要だと説く。

転んでケガをした人間の「ぼんやりしていたから」という言い訳は本当の理由ではない。例えば「美人に見とれていたから」というように、本人ができれば隠しておきたい真の原因を探り出してこそ、失敗は教訓となり今後に生きる。世界の企業で実際に起きた事例などを織り交ぜながら、失敗を繰り返さない仕組みの作り方を示す。

■2006/09/25, 日経ビジネス, 115ページ

強い会社をつくりなさい
強い会社をつくりなさい小山 昇

阪急コミュニケーションズ 2006-06-13
売り上げランキング : 632

おすすめ平均 star
starちょっとくだけた社規・社則集かも…
star何だか、、、
star経営にも万能薬が無いことが解りました。

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著者に聞く-パーソナルライフ-小山昇 氏[武蔵野社長] 社員教育は社長の仕事- 『強い会社をつくりなさい』

カリスマ社長が出版した社員教育の手引書。

徹底的に訓練を繰り返せば、社員が社長と同じ価値観を共有できる。社員がヤル気を出さざるを得ない仕組みを作れと説く。

──ダスキンのフランチャイズ店などを展開する武蔵野が、日本経営品質賞を受賞した2000年度以来、ほかの経営者から相談が相次いでいるそうですね。

どこの会社も良くならないのは、社員に自発性を求めるからなんですよ。それは間違いです。そんな優秀な人材は中小企業には入ってこないし、大企業でもほんのごく一握りしかいない。

──よく優秀な社員2割、普通の社員6割、ダメな社員が2割と言います。

優秀な社員は2割もいません。5%だって難しい。社長だって自発的にやらないのに、社員が自分で頑張るわけがありません。基本的に経営者の方々は人間の捉え方が間違っています。

──社長さんは自分の仕事を放っておいても、社員につきっきりになれと。

それが社長の仕事でしょう。人材は勝手には育たないから、育てなければならない。

ウチも昔はダメだったから自分で営業しました。ところが、それでは限界がある。だから、小山昇と同じ価値観の人材を育てることにしました。とにかく勉強させる。社員が勉強しなければ、させるのが社長の仕事です。

まず、ウチでは毎朝7時30分から8時30分まで早朝勉強会をやっています。社員を5組に分けて、順番に受講させる。1989年に私が社長になってから、これまでに3700回開催しました。そのうち3分の2は私が直接話をしてきました。

要するに社長が手間をかけなければ人材は育たないのです。

──ほかの経営者も従業員全員に頑張ってほしいと思っているはずです。

社長は、自分が頑張れば社員も頑張ると思っていますが、それは大きな間違いです。「はい」と返事をして動かないのが、まともな社員なんですから。だから、頑張らざるを得ない仕組みを取り入れればいいんです。

例えば、ウチでは早朝勉強会をサボると賞与に影響が出ます。実際に2回サボって半分になった社員もいます。毎月1回、10分間上司が面談して、その月の行動を複数の項目について点数で評価します。後は、職位ごとに合計点により相対評価で順位づけします。今年の夏は同じ課長職でも成績が最も良い人と、最低の人では賞与が8倍違いました。課長職のトップの方が成績が良くて、部長職のトップよりもたくさん賞与をもらっていましたよ。

ほとんどの賞与制度は不公平です。チャンスは平等に与えて、成績によって差をつけるのが公平なのです。給料が少ない人が頑張っているのに賞与まで少ないんじゃかわいそうでしょう。

だからウチの社員は勉強も頑張りますよ。勉強しないと後で泣く仕組みになっているから。

──経営者には悩みも尽きません。どうすればいいのでしょうか。

最近の社長さんには、本音で語れる友人の社長がいない。社長は社長同士で話さなければ苦労が分からないものです。

そもそも、接待と称して取引先と飲んでばかりで、社員と真面目に飲んでいますか。普通の社長は飲むとすぐ説教をするから、若手も一緒に飲みたがらない。コミュニケーションが取れていないのですよ。まず社長はみんなの話を聞くべきなのです。すると、相手がうずうずしてきて、逆に社長の話を聞きたくなるものです。

小山昇(こやま・のぼる)氏
1948年山梨県生まれ。76年に武蔵野の前身に入社。いったん退社し85年に復帰。89年に社長に。カリスマ社長として有名で年120回の講演をこなす。

■2006/09/25, 日経ビジネス, 119ページ

インドの時代 豊かさと苦悩の幕開け
インドの時代 豊かさと苦悩の幕開け中島 岳志

新潮社 2006-07-22
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おすすめ平均 star
star航空会社の機内誌記事にふさわしい。
starオヤジ週刊誌のインド特集
starひと味違うインドもの

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インド研究を専門とし、多くの著書を執筆してきた著者が、最新のインド事情を明かす。急成長するIT(情報技術)産業に象徴されるように、インドが経済大国への道を着実に歩み始めているのは確かだ。しかし、著者は「日本人の多くは、インドの経済成長の側面にのみ目を奪われ、実際のインド人たちが抱え込んでいる内的問題や社会問題を的確に捉えていない」と言い、冷静な目で現状を見よと論じる。

内的問題の1つが若者層が抱える心の問題だと言う。高等教育を受け、消費文化の恩恵を享受できるようになったとはいえ、さらなる「ニューリッチ」を目指す激烈な競争や、ままならぬ就職、希薄化する地域共同体意識などから、不満と不安が積もっていると指摘する。一方、中高年層は「あるべきヒンドゥーとしての姿」から、経済的豊かさを追求する自己像が大きく隔たっていることに苦悩していると言う。

また、経済の牽引役を果たしている層の中にも、国際化及び自由主義経済を推進する勢力と、国内産業の保護を最優先に据えた共同体主義を推進する勢力の対立が存在すると指摘。両者がその矛盾を国民に示さぬままに、「反イスラム」などの極端な“広告的メッセージ”を用いて布教活動を展開している現状などを詳しく紹介する。

■2006/09/25, 日経ビジネス, 117ページ

六甲随筆
六甲随筆陳 舜臣

朝日新聞社 2006-08
売り上げランキング : 17582

おすすめ平均 star
starライオン食べたのは誰?

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『阿片戦争』や『諸葛孔明』などの中国歴史小説で知られる作家、陳舜臣氏。本書は、2003年から本年3月まで朝日新聞夕刊紙上に連載された同名のエッセイ116本をまとめたものだ。著者ならではの中国史観、世界の中の日本、そして作家としての日常を綴ったものなど、テーマは多岐にわたる。

「伝奇に残る日中囲碁対決」と題したエッセイでは、外国の文芸作品に登場する最初の日本人の逸話を紹介する。9世紀に唐に渡った「日本国王子」は囲碁の名人であり、当時唐の最高の棋士と対局した。唐の棋士が辛くも勝利を収めたが、近くにいた唐の外交担当大臣は、「その者の実力は3番目でまだ上がいる」と嘘をついたという。史実ではないと言うが、今日にも通じる外交の機微を物語っており興味深い。

「アメリカ美の国、花の国」では、日本では深い意味もなく「米国」と呼ばれるアメリカが、中国ではある種の好感をもって「美国」、あるいは「花旗国」と呼ばれていることに触れる。米国がアヘン戦争で艦隊を派遣した際、自分たちは侵略者ではなくアヘン貿易をしないように監視に来たのだと記したビラを広州中にばらまいた事実を紹介し、中国における親米の原点を示す。また、「我が町・神戸」の思い出や著名作家との交遊録なども綴っている。

■2006/09/25, 日経ビジネス, 117ページ

日本経済は本当に復活したのか
日本経済は本当に復活したのか野口 悠紀雄

ダイヤモンド社 2006-08-25
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おすすめ平均 star
starもちろん、「復活していない」
star気になるあとがき

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好調な企業収益や上昇する株価、不良債権処理が一段落した状況を見る限り、日本経済は回復したと言える。しかし、『「超」整理法』などの著書で知られる野口悠紀雄・早稲田大学大学院教授は、一連の小泉改革は欺瞞と一時しのぎの策に満ちており、経済の基本構造においては将来に明るい兆しはないと論じる。本書は「週刊ダイヤモンド」誌上に昨年から今年にかけて連載されたコラムから、日本経済の現状分析と今後への提言をまとめたもの。

企業収益の回復については、上辺の数字ではなくその実を見よと言う。利益が回復したのは自動車や家電を中心とする旧来型産業であり、また利益率を世界の企業と比較した場合、一部を除いては低位をさまよっていると指摘する。旧来型産業や金融機関が何とか生き残った裏には、国民の家計の多大なる犠牲があったと言い、独自の分析でそれらを示していく。

さらに、郵便貯金事業の民営化によって「資金の流れが官から民へ移行する」という物言いはまやかしだと断言。構造改革の御旗の下に行われた施策の多くは、旧来型の仕組みの延命措置にすぎなかったと厳しく批判する。こうした視座から税制や人口減少、地方自治の問題にも言及し、日本経済が世界水準で生き残っていく条件を提示する。

■2006/09/25, 日経ビジネス, 117ページ

危険学のすすめ
危険学のすすめ畑村 洋太郎

講談社 2006-07-26
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おすすめ平均 star
star生活する国民全員が読むべき本

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著者に聞く-パーソナルライフ-畑村洋太郎 氏[工学院大学教授、畑村創造工学研究所代表]
悲劇を繰り返さぬために-『危険学のすすめ ドアプロジェクトに学ぶ』

回転ドアやエレベーターに挟まれる死亡事故は起こるべくして起きた――。「失敗学」の権威が、身近な危険発生のメカニズムを解き明かす。悲劇の防止に、今後は「危険学」の発想が必要と説く。

――畑村さんは、過去の失敗から多くを学べると「失敗学」を提唱してきました。なぜ今「危険学」なのですか。

人間には失敗がつきものですが、その扱い方次第では進歩につなげることができるものです。それが失敗学だったのですが、最近はつまらない失敗から死亡事故につながるケースが多い。「失敗は起こって当たり前」などと悠長に言っていられないと思いました。

死亡事故を防ぐには、過去の失敗を分析する失敗学の考え方では不十分です。どこにどんな失敗が潜み、またどのように失敗に陥るか、人間の行動パターンや心の働きなども含めて考える必要がある。「現に存在している危険」を予防的見地も含めて扱うことから、これを危険学と名づけました。

――最近相次いだ死亡事故を基に、ダミー人形を使って詳細に検証しています。

何もしないと次々起こるという思いから、自然発生的に取り組みました。警察の現場検証や国の事故調査委員会は責任追及の作業で、事故の背景や本質的な原因に迫れません。私が試みた「ドアプロジェクト」は個人の作業で、費用も持ち出しですが、再発防止のため徹底的に調べたいと呼びかけたら、事故を起こした関係者も皆協力してくれました。

例えば、六本木ヒルズの回転ドアは、もともと欧州の技術でした。寒冷地の欧州では気密性が求められたのですが、日本ではビルの入り口に発生する風の吹き込み圧力に耐えることが必要とされた。そこで、日本では風圧に耐えるよう構造体の強度を高めたほか、意匠性を考えアルミからステンレスに替えたのです。その結果、回転ドアの重量は従来の3倍の2.7トンになってしまった。

この時点で既に危険です。安全のためセンサーで防ごうとしたのですが、結局は作動せず、幼い男の子の命を奪った。自分たちでは安全と思っていても、改良を重ねるうちに全く違った構造になっている場合があるのです。

――最近事故が多発しているのは何が原因なのでしょう。

事故が絶えないのは、安全を実現する方法論が間違っているからです。

1つ目は、マニュアル頼みの落とし穴です。マニュアルを読めば作業手順は分かりますが、どこにどういう危険があるかは分からず、マニュアルが想定していない事態にも対処できません。2つ目は役割分担の形骸化です。これ以外は俺の仕事じゃないと思ってしまう。最後はコンピューター化です。従来のメカニカル制御でなく、マイコンで制御できるようになったのが1990年以降で、その頃の製品に今、誤作動が非常に多い。同時に半導体の製作不良とプリント基板の劣化も重なります。エレベーターの事故もそうだと思います。

――それでは事故防止には何が有効なのですか。

あらゆる事態を想定することです。過去起こったことを集積したうえで、自分が経験したことを重ねる。さらに発生の確率が低く、誰も思いつかないようなことでもあり得ると想定するのです。過去の事故を風化させないことも大事です。1つの重大事故の背景には29の軽微な事故があり、さらにその背景には300件もの「ひやり・はっと」異常が存在するというハインリッヒの法則が示すように、小さな異常は大事故の前兆です。前兆が現れてからの素早い対応も非常に重要でしょう。

畑村洋太郎(はたむら・ようたろう)氏
1941年東京都生まれ。東大大学院工学系研究科教授を経て、現職。専門はナノ・マイクロ加工学。特定非営利活動法人「失敗学会」の初代会長。

■2006/09/18, 日経ビジネス, 113ページ

行動経済学 経済は「感情」で動いている
行動経済学 経済は「感情」で動いている友野 典男

光文社 2006-05-17
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おすすめ平均 star
star示唆に富み、刺激的。購入して良い一冊。
starとても人間くさい経済学。社会問題解決に関心のある人間は読むべし!
star控えめな良書

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パーソナルライフ-行動経済学-人間は「勘定より感情」-『行動経済学』

この本ははっきり言って『経済は「感情」で動いている』という副タイトルで買った。人間の経済活動・行動やマーケットをずっと見ている人間として、今までの標準的経済学が想定している「経済人(ホモ・エコノミカス)」なんて存在せず、実際に経済を構成している一人ひとりの人間はもっと複雑な心模様で経済行動をしている、と考えている私自身の考え方に似ていると思ったからだ。買って「行動経済学」という言葉を再認識し、その可能性を確信した。

「超合理的に行動し、他人を顧みず自らの利益だけを追求し、自分を完全にコントロールし、自分の不利益になることはしない」「自分に利益になる機会があれば、他人を出し抜いて自分の得となる行動を躊躇なく取れる人々」が「経済人」である。

しかしそんな人間は1人としていない。誰でも衝動買いはするし、戻り金率の悪い宝くじも買う。私もそうだ。今の経済学は、実際には存在しない「経済人」を前提に構築されている。

だからおかしくなるのだ。「学」であるのに今起きている現象を十分に説明できないばかりか、全く正反対の議論を展開する説が時間を置かずしてノーベル経済学賞を取ったりする。「既存の経済学の有効性は落ちている」と考えていた。もっと経済の構成単位である人間に素直な関心を払うべきではないのか。

「限定合理的」「ヒューリスティクス」など、この本には興味深い単語が数多く登場する。例えば、「ヒューリスティクス」は日本語では、方略、簡便法、発見法、目の子算、さらには近道などと訳され、それが人間の経済活動、マーケットでの行動に関して新しい視点を与えてくれる。章立ても「経済学と心理学の復縁」で始まり「理性と感情のダンス」で終わっていて、経済活動における心理とか感情が持つ意味を重視している。「勘定から感情へ」とは実にうまい表現だ。

残念なのは、この本が今までの経済学の常識はこれほど破綻していますよと具体的な例を数多く挙げて喝破しながら、次の経済学を打ち立てる突破口を提示できていないことである。「感情」を数式化できないことは分かるが、そこで壁に当たっていたのでは既存の経済学を乗り越えられないと思う。

「行動経済学」は「現在進行形の学問」だそうだ。そうだろう。今の経済学が閉塞している分だけ、可能性も期待もある。既存の経済学に辟易としている私のような人間は、「行動経済学」に早いところ進歩してほしいと思う。【住信基礎研究所 主席研究員 伊藤洋一】

■2006/09/18, 日経ビジネス, 109ページ

僕が「チャングム」から教わったこと―人を喜ばせる「仕事・もてなし・サービス」の原点
僕が「チャングム」から教わったこと―人を喜ばせる「仕事・もてなし・サービス」の原点田崎 真也

飛鳥新社 2006-07
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ソムリエ界の第一人者が、人気の韓国ドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」を参考に、人を喜ばせる仕事、もてなし、サービスを考察する異色の1冊。

例えば、第18~19話は明国の使者をもてなす食卓がテーマ。糖尿病を患う使者はこってりした肉料理を食べたがるが、チャングムは「身体の害になる料理は作らない」という上司の教えを守って、「自分の命と引き換えでも」と頼み込み、野菜料理を作る。使者はその料理を気に入ってくれた。

献身的に奉仕するチャングムたち女官の仕事ぶりから、現在の仕事で忘れられているものを見つけることができると指摘する。チャングムの上司・ハン尚宮の言動も度々紹介し、部下の能力を引き出す上司のあり方を示す。

■2006/09/18, 日経ビジネス, 109ページ

メガトレンド2010
メガトレンド2010パトリシア・アバディーン 経沢 香保子

ゴマブックス 2006-07-10
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おすすめ平均 star
star経営者マインドを持つ、上級者向き。
starうーむ
star成長する資本主義経済-米国で何が起こっているか?

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2010年に向けた経済・社会の変化の方向性を示す。メガトレンドとして「精神性の力」「意識の高い資本主義の夜明け」「ミドルからのリーダーシップ」「精神性がビジネスに与えるインパクト」「LOHAS的消費トレンドが与える影響」「スピリチュアルこそが企業の業績を上げる」「あなたの投資が次世代をつくる」という7テーマを取り上げる。

中でも、精神性の探求が現代の最大のメガトレンドであると指摘する。テロ、戦争、企業スキャンダルなどが相次ぎ、精神に救いを求める人が増えている。瞑想やヨガの人気が高まっているのはそのためだ。ビジネス現場でも、高い精神性を備えた経営者やマネジャーが登場し始めた。本書は個人レベルで始まった精神的変化が組織に拡大し、会社の業績にプラスの影響を与えている実例を示す。

著者は、価値観の変化や経済上の必要性から、資本主義が変革し始めていると解説する。明確なビジョンを持った企業家、社会的責任を負った投資家、意識の高い消費者らがその主役。この主役たちは腐敗したCEOや欲深い株主が支配権を持つシステムから、賢明な利己心の下で自由市場が発展する新しい世界へと、資本主義を変えつつあると結ぶ。

■2006/09/18, 日経ビジネス, 111ページ

ソニー復活の経営学
ソニー復活の経営学長田 貴仁

東洋経済新報社 2006-07
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戦後の“焼け跡派ベンチャー”から日本を代表する国際企業となったソニーの60年の軌跡を振り返る。

ソニーでは創業者、井深大氏と盛田昭夫氏のオーラが社員のモチベーションを高めた。社員は技術に関して「これは筋がいい」と語る井深氏の一言に絶対的信頼を寄せ、「このネーミングとキャッチフレーズでいこう」という盛田氏のマーケティング感覚に豊かな創造力を感じた。「目上を尊敬するリベラリズム」がうまく働いたことが、「ウォークマン」など斬新な商品を生む背景となったと解説する。

創業者と気心が知れた岩間和夫氏、大賀典雄氏を経て、「ポスト創業者」で初の社長に就任した出井伸之氏は「デジタル・ドリーム・キッズ」などの標語を掲げ、ソニーが持つハードとソフトをネットワークでつなげる構想を打ち出した。だが、創業者の経営理念を現代的に解釈して伝え、社員の心を1つにする作業が疎かになり、良い結果を出すのに苦労したと分析する。

「高品質で斬新な日本製品」というイメージを世界に広めたソニーを「日本の財産」と表現。ハワード・ストリンガー会長兼CEO(最高経営責任者)、中鉢良治社長兼エレクトロニクスCEOには、破壊的イノベーションでソニー復活を実現してほしいと期待を寄せる。

■2006/09/18, 日経ビジネス, 111ページ

世界一の職人が教える仕事がおもしろくなる発想法―結果が出ない人はいない
世界一の職人が教える仕事がおもしろくなる発想法―結果が出ない人はいない岡野 雅行

青春出版社 2006-08
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star「ラッパを吹く」にはなるほどと手を打ちました!
star仕事版の猪木かも☆叱られたい!

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針穴の直径0.08mmの「痛くない注射針」の量産化、携帯電話のリチウムイオン電池ケースの開発などに成功してきた岡野工業の社長(代表社員)が、仕事術や仕事の発想法を教示する。

著者は若い頃から「ほかの誰にもできない仕事」「人が敬遠する仕事」を手がけることを心がけてきたという。誰もやらないこと、まだ世の中に存在しないものに挑戦するのだから、四六時中考えていても飽きることがない。図面などなしに、いわばアドリブで手と体と頭とで試行錯誤を繰り返すうちにいろいろな「気づき」があり、発想が広がっていく。そのプロセスが楽しいと言う。モノ作りは「奥が深くて、やればやるほど、じわじわとおもしろさが増していく」と記す。

また、「ひとつのものが成功したら、さっさと違うところに行くのがいい」と指摘する。当たった製品分野に特化して規模を拡大すると企業は守りに入らざるを得なくなる。一方、似たような製品を作る企業が出てきて、製品の価格競争に陥り、経営環境は厳しくなる。楽しようとせず、同時並行で別の挑戦を始める気持ちが必要と説く。

仕事はしゃれっ気や遊び心を込めて楽しんでこそ、人や情報も寄ってきて結果も出せるようになるとして、著者なりの楽しみ方を紹介している。

■2006/09/18, 日経ビジネス, 111ページ

われ巣鴨に出頭せず―近衛文麿と天皇
われ巣鴨に出頭せず―近衛文麿と天皇工藤 美代子

日本経済新聞社 2006-07
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おすすめ平均 star
starもうひとりの天皇としての貴種・近衛を描いた書
star近衛公擁護論

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著者に聞く-パーソナルライフ-工藤美代子氏[作家] 謀略にはまった首相-『われ巣鴨に出頭せず』

米国に裁かれることを潔しとせず自殺を選んだ元首相の半生を描いた。

日本を泥沼の戦争に巻き込んだのは、実は国際的な共産主義組織の罠だった。 昭和史を見直すうえで見逃せない1冊と言える。(聞き手は川嶋  諭)

――先の戦争に関わった首相として、一般には“意外な”人物に焦点を当てたのはなぜでしょうか。

以前、カナダ人の外交官で連合国軍総司令部(GHQ)の対敵諜報部の課長だったハーバート・ノーマンについての本を書いたことがあります。ノーマンは近衛文麿についてGHQに報告書を上げているのですが、これが悪意に満ちあふれています。どうも、近衛が罠にはめられているとしか考えられません。なぜそうなったのか。一度調べて書いてみたいと思ったのです。

調べるうちに、実は大きな発見をしました。英国でこれまで未公開だった近衛の尋問記録を見つけたのです。1945年11月に米駆逐艦上で行われた尋問の記録です。近衛はこの1カ月後、東京裁判の尋問前に服毒自殺していますから、彼が戦争について語った唯一の資料とも言えるものです。

この中で近衛は、開戦と戦争の拡大を止められなかった自らの力不足を淡々と語っています。そして、戦争推進派であり政敵だった東條英機や木戸幸一については一言も誹謗中傷していないのです。

これまで、彼は優柔不断で弱い人物だとされてきました。しかしこの記録からは、彼が決して弱い人間ではなく、反対に何としても戦争を避けようとした強固な意志を持った人という人物像が浮かび上がってきます。

――そうした人が終戦後になぜ罠にかかってしまうのでしょうか。

国際的な共産主義組織であるコミンテルンの謀略です。近衛について悪意ある報告書を上げたノーマンは、実はコミンテルンや中国共産党に極めて近い人物だったのです。

首相であった時から近衛の周囲にはコミンテルンの謀略が渦巻いていました。中国から撤退して戦争の早期終結を狙っていた彼の行動は、ソ連のスターリンには不都合でした。近衛の動きは、彼の側近にいた尾崎秀実によって、すべてモスクワのスターリンに筒抜けになっていたのです。

近衛の努力むなしく、スターリンの陰謀によって日本は日中戦争の深みにはまっていきます。そこに米国の利害が重なり、米国との戦争も避けられなくなってしまう。

日中戦争のきっかけとなった張作霖事件、上海事変などの背景には、実はコミンテルン謀略があったのです。そうした謀略を見抜けなかったのは近衛の責任ですが、それを彼1人に押しつけるのは間違いです。

――天皇家に近い華族である近衛を描くのは大変だったでしょう。

天皇を政治的に補佐する役職として、近衛、九條、鷹司、二條、一條の五摂家があります。この中で、近衛家は藤原氏の直系とされ、長い歴史の中で天皇家と近衛家は婚姻で血縁関係を深めてきました。文麿はこの近衛家の当主ですから、天皇家に最も近い華族です。庶民感覚とは程遠い人なので、確かに苦労しました。

例えば、女性との関係も庶民の感覚では考えられないくらい冷たい。恋をして結婚した夫人に対しても、会話といい動作といい何とも言えない無機質な関係に見えます。また、彼は何度か愛人を作りますが、子供まで作った愛人との別れ方もまるで物でも扱うような冷たさです。

体温が私たちとは違ってかなり低いんじゃないかと思うくらい。私も彼の体温に合わせようと、情熱を徹底的に抑えながら執筆しました。

工藤美代子(くどう・みよこ)氏
1950年東京生まれ。海外生活が長く、93年に帰国。主著には『マッカーサー伝説』『海燃ゆ  山本五十六の生涯』『快楽』などがある。

■2006/09/11, 日経ビジネス, 123ページ

中国社会のとことん深い闇
中国社会のとことん深い闇湯浅 誠

ウェッジ 2006-07
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市場経済の開放政策によって、国際社会の仲間入りを果たしつつあるかに見える中国。しかし、この国には我々がまだ知らない“闇”の慣習や邪悪な商売がはびこっていると告発する。

中国人の根底にあるのは「騙す人間は賢く、騙される人間はバカ」「金儲けのためなら何をしてもよい」という思想だという。中国の政治的指導者は「日本は偉大なる中華文明のおこぼれに与った周辺の小国」であり、常に日本の影響力をそぎ落としたいと考えていると指摘。昨今の融和策は一時的な策略にすぎないと警鐘を鳴らす。

また、巨大化する中国マフィアが売春・誘拐・賭博・密輸・密航の温床となり、近年では血液を売買するビジネスによってエイズ感染者が激増している実態などを明らかにする。

■2006/09/11, 日経ビジネス, 119ページ

資本主義から市民主義へ
資本主義から市民主義へ岩井 克人 三浦 雅士

新書館 2006-07
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star総決算
star岩井経済学のフィロソフィー

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企業が牽引してきた社会のあり方、ひいては資本主義そのものの疲弊と矛盾が指摘され始めた今、我々が目指すべき次代の社会像を示す書。

著者は東京大学経済学部教授であり、今最も注目される思想家の1人でもある。歴史的哲学思想を基軸に新たな考察を加えた資本主義論、会社とは何かを根本から問い直す法人論を、昨今のIT(情報技術)による構造的変化などの最新事情を踏まえたうえで鋭く論じることで高い支持を得ている。本書は編集者との対談形式によって、岩井克人氏の思想や発言を網羅的に分かりやすくまとめたもの。

まずは「金融とは何か」の問いに答える。金融はあくまでも生産、消費からなる実体経済活動の派生にすぎないという世界観にとらわれていると、経済の本質を見誤ると指摘。実体経済の根源にはまさに「派生物」、すなわち「貨幣」があり、実は何の実体的価値もないはずの「貨幣」が我々の経済活動を支えていることを前提に社会のメカニズムをひもとかなければ、今後の進歩はあり得ないと主張する。

また、著者は今、資本主義論を超えたところにある「市民社会論」に注目していると語り、カントらの古典的哲学思想を織り込みつつ、我々が目指すべき新たな社会の基本設計図を示す。

■2006/09/11, 日経ビジネス, 121ページ

「団塊」退職で変わる経済伸びるビジネス―人口動態から読むこれからの10年
「団塊」退職で変わる経済伸びるビジネス―人口動態から読むこれからの10年日本総合研究所

東洋経済新報社 2006-07
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おすすめ平均 star
starNext A Decade Marketing(NAD Marketing)

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来年から本格化する団塊世代の一斉退職、いわゆる「2007年問題」は、我が国全体の人口減少傾向と相まって、労働力不足や市場の縮小など、経済にマイナス効果をもたらすものと見なされがちだ。しかし、この潮流をビジネスの好機とせよと主張するのが本書である。我が国が遭遇するであろう「人類史上まれに見る大変動」に対して、悲観も楽観もせずに冷静な予測を立て、成長マーケットを見極めつつ適切な策を施すためのヒントを提示する。

まずは企業に求められる経営改革について論じる。主なポイントは市場構造の変化、資金調達環境の変化、労働力構造の変化の3つであり、今後のマーケティング戦略や人材活用戦略のカギとなる要因を挙げていく。

こうしたマクロ的視点からの提案に加え、成長マーケットを具体的に予測するミクロ的視点の考察を示す。特に団塊世代の退職を契機に伸びる金融ビジネス、不動産ビジネス、健康ビジネス、人材のアウトソーシング・ビジネスに着目せよと言い、マクロ動向を踏まえた“攻めどころ”を指摘していく。金融分野では巨額の退職金や資産活用ニーズの増加を単純に期待するのではなく、退職の前と後、あるいは富裕層とその他など細かな分類を行ったうえで、有効な商品を設計すべきだと強調する。

■2006/09/11, 日経ビジネス, 121ページ

最高の上司が実践する哲学
最高の上司が実践する哲学江上 剛

青春出版社 2006-07-25
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新入社員として働くほんの一時期を除いては、ビジネスパーソンは仕事人生のほとんどを「上司」として過ごす。会社への忠誠心が薄れ、組織からの離脱を躊躇しない若者が増加する一方の今、良き上司とはどのような指針を持った人間であるべきか。26年間の銀行マン生活を経て経済小説家へと転身した著者が具体例を挙げていく。

頼りがいのある上司は、部下の失敗を信頼を深める好機と考えるという。大事なのは初期のミスへの対応だ。小さなミスを許すことが良き上司だなどと考えていると、次は自分のクビも飛ぶような大きな失敗につながると指摘する。小さなミスでも徹底的に話し合い、釈明を十分に聞いたうえで責任は上司自身が取ることが大切だという。

また、新たな部下に対して先入観を抱くべきではないと論じる。部下は上司の先入観に敏感で、上司の決めつけが部下のやる気をそぐケースが多いと指摘。仕事ができる、できないは自分の目で確かめよと助言する。

「部下を育てる誉め言葉を発せよ」とも言い、自らの経験として、ある上司が「お前が昇格しないのならば俺は会社を辞める」とまで言ってくれたエピソードを紹介する。嘘か本当かは若い部下にとって問題ではないと言い、絆を深める努力を怠るなと呼びかける。

■2006/09/11, 日経ビジネス, 121ページ

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