メイン > 週刊エコノミスト書評 『ブックレビュー』 > 2006年4月4日~4月11日

バーナンキのFRB
バーナンキのFRB加藤 出 山広 恒夫

ダイヤモンド社 2006-03-03
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FRBはその描く視点によって、多様な姿が見えてくる。金融市場の現場に精通した2人のウォッチャーの手による本書は、FRB理事会の金融政策決定メカニズムやバーナンキ新議長の学識や人物像を中心に、その特徴をえぐっている。

FRBの金融政策はいかにして決定され、議長や理事の役割は何か。各12地区連銀とワシントンFRBとの関係、財務省やホワイトハウス、議会との関係はどうか――。こうしたFRBの制度的特徴について知りたい向きには格好の手引書である。さらに、バーナンキ議長が「大恐慌マニア」であるという学識、熱狂的なレッドソックス・ファンという横顔など、読者を退屈させない楽しい読み物としての工夫が随所になされている。

最も興味深いのは、FRBの金融政策の基点が、超短期の銀行間資金を融通し合うフェデラル・ファンド金利(FFレート)の誘導目標の設定であり、それが連邦公開市場委員会(FOMC)の決定を経て、連銀口座に各銀行が保有する預金の多寡が調整されていくという仕組みを、臨場感あふれる描写で綴ったくだりである。

ただ、FRBはその他の金利には直接的には影響を及ぼす権限がないにもかかわらず、なぜFRB議長は「ワシントンで大統領に次ぐ影響力を持つ人間」とされるのか。また、米国独特の金融システムは、公定歩合政策を基点とした日本となぜ大きく異なっているのか。こうした点について一歩踏み込んだ説明を聞きたかった。

バーナンキ議長の持論であるインフレターゲット論が、FRBの政策目標になるかどうかは定かではない。実際に、議会証言では議員の反対論に配慮して慎重な発言をしている。しかし、日本で議論されているような脱デフレを図る手法としてではなく、資産価格、特に高騰する住宅価格の鎮静化を狙うという文脈に留意する必要がある。臨機応変で独立性を維持する慎重な姿勢をとってきた前任者グリーンスパン氏に対し、バーナンキ議長がどのような手腕を発揮するのか、著者ならずとも、興味深いところである。

注文をつけるとすれば、FRBと比べて日銀の資産が異常なまでに膨張しているのをいかに認識すべきか、さらに、政治に翻弄されがちな日銀の影の薄さについて、もう少し論を展開してもよかったのではないか。換言すれば、なぜ、FRBがかくも大きな存在感と独立性を維持できているのか、この日米の相違の背景について、著者たちの考えを聞きたかった。

■2006/04/11, 毎日エコノミスト

日本を襲ったスペイン・インフルエンザ―人類とウイルスの第一次世界戦争
日本を襲ったスペイン・インフルエンザ―人類とウイルスの第一次世界戦争速水 融

藤原書店 2006-02
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アジアに端を発した高病原性インフルエンザウイルスH5N1型(鳥インフルエンザ)の流行が欧州・中東・アフリカに急速に拡大している。フランスでは七面鳥が感染し、輸出産業が打撃を受けた。ドイツでは猫から同ウイルスが検出され、ペットへの感染拡大も懸念されている。

幸いなことに、現在のところはトリからヒトへの感染にとどまっている。しかし、いつヒトからヒトへの感染に変わるか、危惧されている。鳥インフルエンザウイルスが変異を起こすと、これまで地球上に存在したことのない新型インフルエンザが誕生することになるからである。

人類が免疫を持っていない新型インフルエンザに遭遇した場合、一体どうなるのであろうか。

実は私たちは、それを経験しているのだ。1918(大正7)年に猛威を振るったスペイン・インフルエンザである。世界で第1次大戦の4倍(4000万人)、日本では関東大震災の5倍近く(45万人)の人命を奪ったのである。日本では「スペイン風邪」の名で知られている。

歴史人口学の研究者である速水融さんは、スペイン・インフルエンザが20世紀最悪の人的被害であるにもかかわらず人々の記憶から忘れ去られ、これを論じた著作は日本で1冊も書かれてこなかったことに気づいた。

史上最悪の被害を出しながらなぜこれまで研究がなされてこなかったのか。そうした思いを出発点に、速水さんは既存の文献を渉猟し、スペイン・インフルエンザとは何だったのかについてまとめたのが本書である。

私もかねがね速水さんと同じ思いを抱いていた。日本では感染者が出なかったが、新型肺炎SARSが流行した時にあんなに騒いだ日本人が、スペイン・インフルエンザの流行時にはどんな対応を取っていたのだろうか。私自身、スペイン・インフルエンザにまつわる話といえば、この病に倒れた島村抱月と、後追い自殺した松井須磨子の悲しくも美しい事件や、武者小路実篤の『愛と死』という恋愛小説に象徴されるようなことぐらいしか浮かんでこなかった。

しかし本書を読んで私は、スペイン・インフルエンザに晒された人々の悲鳴を初めて聞いたように思った。当時の人々は、あのような事態に直面してどう対応したのか、政府はどのような手を打ったのか、これらのことがなぜ人々から忘れ去られたのか。速水さんは渉猟した厖大な資料から見事に解説している。鳥インフルエンザの脅威が伝えられる昨今、必読に値する1冊である。【評者 藤田紘一郎(人間総合科学大学教授)】

■2006/04/11, 毎日エコノミスト

さらば小泉 グッバイ・ゾンビーズ Say Good-bye to Zombies
さらば小泉 グッバイ・ゾンビーズ Say Good-bye to Zombiesベンジャミン・フルフォード

光文社 2006-02-23
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著者インタビュー ベンジャミン・フルフォード (ジャーナリスト)

――米経済誌の特派員として、日本財政の過剰な借金体質、アングラ経済の腐敗について再三警告を発してきました。これで4冊目ですか。あまりにも悲観的な論のような気もしますが、日本に対する関心の源は?

■カナダで生まれ、学生時代に西欧文明の行き詰まりを感じました。アジアに関心を抱き、なかでも日本がカギを握っていると思いました。高校卒業後日本に来て下町を歩き、町工場やアパートを見て、階級差がない日本の社会を知り、ここから奇跡の復興が生まれたのだと確信しました。その輝いていた日本が落ちぶれていくのを見たくない、という気持ちです。

――小泉改革に批判的ですね。バブル崩壊、失われた十数年、そして景気もようやく踊り場脱出の局面ですが。

■日産自動車のゴーン社長に代表される日本企業のリストラ努力の結果です。それに中国、米国の経済がプラスに働いた。小泉さんのおかげではない。借金は逆に増えた。その間に変わったことは財務省の復権です。旧大蔵省から金融庁が切り離された時は一方通行型の人事異動でしたが、双方向に戻り、かつての銀行局、証券局が戻っただけです。ただ小泉さん、正直言って喧嘩はうまかった。

――日本への警告に満ちています。

■1000兆円もの公的債務を抱え、日本経済はほとんど破綻状態。しかも団塊世代の大量引退。社会保障制度はこのままではもちません。問題は、へんな諦観が漂っていること。私は、衰退を前提に考えているのはもったいないと思う。日本は世界のリーダーになれる国なのです。日本は約500兆円の対外債権を持っています。もちろん、暴落するから売れない米国債など、日本国内に持ち込めないものが多い。ただし、対外的には使えるのです。世界の貧困、環境問題を救えるのです。

――対米協調の日本としては、米国債を売る選択肢は取れないでしょう。

■米国は軍産複合体のために終わりの見えない対テロ戦争を開始した国ですから、世界をリードする道義的資格に欠けます。普通はお金を持っているほうが優位に立つのに、日米は逆。日本の政治家に根性、自信がない。米への恐怖とプロパガンダに負けています。北朝鮮にしても、人口は日本の6分の1、経済は200分の1、核を持っているとしても絶対に使えないものなのに、何をそんなに恐れるんですか。

――日本国債暴落のリスクは?

■極めて高い。政府はハイパーインフレでしのごうとするのでしょうが、それでいいのですか。私は父が大使をしていたので1970年代のアルゼンチンを知っています。1万ペソで家と土地を買ったら数年後にはタバコ1箱の価値になっていた。結論から言えば、日本は移民を受け入れるしかない。第2次大戦では強制的に日本人にしようとしたから反発を受けましたが、日本で働きたいという人は大勢います。世界の頭脳を集めればいい。彼らはちゃんと働いて消費するから、成長もするし税収も増えます。

■2006/04/11, 毎日エコノミスト

成果主義の真実
成果主義の真実中村 圭介

東洋経済新報社 2006-03
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本書は、このまま放置しておくと人事の世界の「お化け」になりかけていた成果主義を、うまく料理してくれた。実態をつぶさに調べると、成果主義の姿は一枚岩でない。成果主義が万能薬だとも、逆に虚妄だとも騒ぐのはもうやめて、わが社の人事制度を意味のある枠組みに位置づけてみたいという人々、また、人事の基本とは何だったかをあらためて探りたい人々にも、考える視点を提供してくれる書籍だ。

第一に、成果主義について、人事の制度設計の側面だけでなく、運用実態にまで踏み込む調査が少なかった。そんななか、フィールドワークによる聞き取りと貴重な内部記録文書(たとえば管理職の目標面接シートや組合のメモなど)で、生の声から、成果主義を描こうとしたのが本書で、4社のケーススタディーが心臓部分だ。

第二に、そのケーススタディーの結果、一口に成果主義というが、そこにバリエーションがあることが判明した。ここでは詳述できないが、(1)素朴な成果主義、(2)プロセス重視型成果主義、(3)意図的分離型成果主義、(4)結果的分離型の成果主義、の類型を識別して、成果主義をめぐる混乱に一石を投じた。

第三に、成果と外発的報酬を結びつけるだけの(1)の成果主義なら、100年前のテイラーの時代の差別出来高給と同じで、日本の人事部はそのような素朴なものを信じて導入するほど愚かではない。管理職以上に適用されることが多いわが国の成果主義では、「出来高」というより、成果の概念が広く、しかも成果に至るプロセスが重視されているケース、さらには成果と評価が運用面では分離されているケースもあり、その実態が生の声に即して記述されている。

第四に、仕事管理という概念が導入され、そもそも人事管理とはいったい何だったのかという根っこの問いに迫っている点も本書の魅力だ。どのようなタイプの成果主義を導入しても、人事制度だけで業績が大きく左右されることはない。より大きな影響を与えるのは、企業の経営戦略のよさで、日常的には職場における仕事管理だ。

読みながら、performanceのラテン語源が、per(~を経て) +forma(形成されたもの)だということを思い出した。成果主義はPay for Performanceとも呼ばれるが、このパフォーマンスという言葉には、最終成果だけでなく、プロセスや途中の振る舞い(成果に至る行動)をも含む。本書の類型は、うまくそれを照射している。【評者 金井壽宏(神戸大学大学院経営学研究科教授)】

■2006/04/04, 毎日エコノミスト

スープで、いきます 商社マンがSoup Stock Tokyoを作る
スープで、いきます 商社マンがSoup Stock Tokyoを作る遠山 正道

新潮社 2006-02-23
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スープが「食事」になるというのは、和食好みで旧人類に属する評者にはいまだ信じられない。しかし米国では以前から根づいており、日本発のスープをメインメニューとするファストフードの「スープストック・トウキョー」は大きな成果を収めている。

本書は、三菱商事の現役商社マンである遠山正道氏が、社内ベンチャー企業のスマイルズを立ち上げ、様々な苦難に直面しながらも、情熱(本書では「熱病」と表現)を持ってそれを克服し、成功のビジネスモデルを獲得するまでを描く一種のサクセスストーリーである。

一人でスープをすすり、ホッとする女性のイメージがひらめいてから、それを組織内で通すために、「スープのある一日」という物語形式の企画書を3カ月もかけて書き上げる。まさにセンスと情熱がなせる業といえる。

この事業はもともと氏が日本ケンタッキー・フライド・チキンへの出向時に始めたビジネスだが、出向期間終了後には三菱商事内で受け入れ先を見つけなければならない。だが属していた情報産業グループはもとより、リテール事業部、外食事業ユニットからも却下され、悔しくて男泣きしたエピソードがつづられる。

本書の面白いところの一つは、この種のエピソードで敵役となるほうも仮名やイニシャルを使わず、すべて実名を記している点だ。著者のストレートな、あるいはナイーブな誠実さを垣間見ることができる。

しかし、とりわけ業績の推移に関する苦悩と苦闘の記述は生々しく、迫力のあるものである。スープには天敵ともいえる猛暑が2004年の夏に到来した。業績の急速な悪化と資金ショートの可能性が発生したのである。危機的な状況においてデータの詳細な分析の重要性を実感することになる。例えば、セールスは実際の気温より体感する温度に影響される、といったことを知るのだ。この後、全社的に危機感を共有し、経営面で店舗、商品、従業員などの管理の見直しを行うことになる。

そして売り上げ獲得の重要性を再確認する。「売り上げを話題にするのは品がよくない」というNPO的発想を脱却し、「売り上げはお客様が評価してくれた店の魅力」と考えを変え、販促や商品の改良を試みる。

本書は、社内ベンチャーを含む「起業」が一般化するなか、どのようにしてその仕組みを作り、そして従業員を鼓舞し、顧客対応を図るかといったことを教えてくれる血の通った貴重な教科書といえよう。【評者 野口智雄(早稲田大学社会科学部教授)】

■2006/04/04, 毎日エコノミスト

ヨーロピアン・ドリーム
ヨーロピアン・ドリームジェレミー リフキン Jeremy Rifkin 柴田 裕之

日本放送出版協会 2006-01
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著者インタビュー ジェレミー・リフキン(文明評論家)

――『大失業時代』『エイジ・オブ・アクセス』『水素エコノミー』などの著書に続く、21世紀の市民社会を考える文明論を展開した本です。米国人のリフキンさんが今回なぜ『ヨーロピアン・ドリーム』なのですか。

■私は欧州各国の政治指導者のアドバイザーも務めており、過去20年のうち3分の1は欧州で過ごしている計算ですが、妻も私も行くたびにカルチャー・ショックを覚えます。この差は何なのか、突き詰めて書くべきだと勧めてくれたのは、実は妻なんです。

サクセス・ライフの象徴とされてきたアメリカン・ドリームに私は今でも本能的な愛着を持っていますが、混迷する現代、かつてほどその魅力はなく、代わって地球全体の繁栄と相互依存を志向するヨーロピアン・ドリームが注目を浴びはじめているのです。

基本的には経済学の範疇ですが、歴史、哲学、心理学、環境学、社会学、自然科学すべての分野からグローバルなアプローチを試みたので、ずいぶん分厚くなってしまいました(笑)。

――ヨーロッパとアメリカでは、その精神構造から大きく違っていると。

■米国人は個を重視し、一生懸命働けば誰にでも経済的豊かさがもたらされる「機会の国」。個別主義で市民権・財産所有権が強い米国に比べると、欧米人は地域社会とのつながりが強く、QOL(真に豊かな生活)を追求します。ネットワークを重視し、何か起きると地続きの大陸全体に広がる危険性もあることから、環境汚染にも敏感です。社会福祉制度も含め、互いの繁栄と共存を目指すヨーロピアン・ドリームの体質は、日本の伝統に照らしても共通性があるのではないでしょうか。

――目標はヨーロピアン・ドリームだとは、必ずしも主張していません。

■ドリームはしょせん〓夢〓ですから(笑)。現実的には一長一短です。実はつい最近、欧州から戻ったばかりですが、反ユダヤ主義や反イスラム主義をはじめ、経済的にも問題が山積です。しかし、マイナス面ばかりに目を向けてどうなるというのでしょう。過去2000年というもの、世界で最も血で血を洗ってきた大地は欧州でした。戦後60年を経た今、その旧大陸から新しいアイデアが湧き上がろうとしています。世界中がコンピュータでつながっている現在、私たちは歴史的に初めて、すべてをグローバルに考えるべき場に直面しているのです。

――日本はアジアにおけるグローバリズムの推進力になり得るでしょうか。

■戦後、刀を置いて軍事を抑えた日本は、平和への貢献に努力してきました。しかしソウル・サーチ(魂の探求)となると、ドイツほどに成されているでしょうか。儒教や仏教などを生活背景として培うアジア世界のなかで、韓国・日本が多国間政府をリードしていくことは間違いないでしょう。日本が真剣に経済的・政治的な力の共有を考えたとき、それが歴史的遺産へと変化するはずです。ヒエラルキーではなく、共に歩むネットワークが必要なのです。

■2006/04/04, 毎日エコノミスト

使い捨てられる若者たち―アメリカのフリーターと学生アルバイト
使い捨てられる若者たち―アメリカのフリーターと学生アルバイトスチュアート タノック Stuart Tannock 大石 徹

岩波書店 2006-03
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どうやらフリーター問題は、日本だけの専売特許ではなさそうだ。低賃金で低地位、非熟練の不安定な労働に追いやられている若者たち。アメリカ、カナダのファストフード店とスーパーマーケットで働く10~20代のアルバイト店員たちへの聞き取り調査をもとに、職場環境、労働意識、組合活動などの実態を浮き彫りにする。

■2006/04/04, 毎日エコノミスト

投資信託選びでいちばん知りたいこと
投資信託選びでいちばん知りたいこと朝倉 智也

ランダムハウス講談社 2006-03-16
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少額から始められ、比較的リスクが少なく、運用をプロに任せておけるとして、投資信託が注目を集めている。しかし投信は本当にバラ色の金融商品なのか。1万円ポッキリの購入はあまり意味がない、言われるほどリスクは低くない、コストという最大の盲点など、イメージ先行による誤解を解き、投信選びのポイントから購入後のチェック、売却までを指南する。

■2006/04/04, 毎日エコノミスト

ニッポンの食卓
ニッポンの食卓石毛 直道

平凡社 2006-03-21
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ニッポンの食卓には世界の文化が乗っている。饅頭、豆腐に調味料、ラムネにサイダー、アイスクリン、鍋釜の道具に鍋物料理、そして、お酒……。ルーツをたどれば世界旅行ができてしまいそうな賑やかさだが、今や完璧に「ジャパニーズ」と化したそれら諸々を、民族学者の石毛直道さんが、面白おかしく調理する。

■2006/04/04, 毎日エコノミスト

少子化と日本の経済社会―2つの神話と1つの真実
少子化と日本の経済社会―2つの神話と1つの真実樋口 美雄 財務省財務総合政策研究所 財務総合政策研究所=

日本評論社 2006-02
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働く女性が増えたから、少子化が起きたのか。女性にとって、働きたいという希望と、子供を持ちたいという思いは二律背反のジレンマにあるのか。神話が一人歩きする感のある少子化の要因について、出生率の変化や労働市場、家族施策などを、海外事例を交えながら実証的に分析する。後半部では少子化が経済成長、財政、社会保障、地域社会などに及ぼす影響を考察し、保育政策、労働政策、経済支援策の3分野を検証する。

■2006/04/04, 毎日エコノミスト

国家の崩壊
国家の崩壊佐藤 優

にんげん出版 2006-02
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『国家の罠』で注目を集めた元外務官僚の佐藤優が、作家の宮崎学に答えながら、ペレストロイカからソ連崩壊までを、第一線で情報収集・分析に当たってきた内側からの証言として語る。クレムリンの「ディープスロート」とのナマの会話、時流の激しい動きが手に取るように描かれ、「世界を震撼させた」日々を再現する。いまなぜ、過去を振り返るのか。「ソ連の結末は、日本の結末かもしれない」という共通認識が、本書の底流だ。

■2006/04/04, 毎日エコノミスト

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