メイン > 週刊エコノミスト書評 『ブックレビュー』 > 2006年4月18日~25日
| エコノミストたちの歪んだ水晶玉―経済学は役立たずか | |
![]() | 野口 旭 東洋経済新報社 2006-03 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「失われた15年」の原因と対策を巡って多くの論争がなされてきた。本書は、この論争を巡る経済専門家たちの思考の枠組み――将来を予見するための水晶玉が歪んでいるという。
専門家は国民と政策当局者に専門家としての知見を提供し、政策提案をしていく必要がある。ところが、その思考の枠組みが歪んでいるために正しい提案ができず、停滞が長期化した一因となったという。本書は具体的な論争に即して水晶玉の歪み具合を検証していく。
長期停滞の理由としては構造問題説、不良債権原因説、マクロ政策失敗説の三つがあった。構造問題説と不良債権原因説が正しければ、その対策は不況の受忍と「構造」の根本的改革となり、マクロ政策失敗説が正しければ、金融政策による不況の克服を説くリフレ主義となる。
構造問題説とは、生産性上昇率の低下が停滞の原因だというものだ。しかし構造問題論者自身の推計によっても、1990年代後半の生産性上昇率は、日本経済が正常な状況にあった80年代前半を上回っている。
また、構造改革は見掛け倒しで、小泉内閣で自民党の利権統治システムの改革は進んだかもしれないが、郵政改革はこれからのことであり、日本のGDPにインパクトを与えるほどの構造改革がなされたとは言えない。
不良債権が銀行の貸し出しを抑え、回復を阻害したという議論も根拠が乏しい。熱心な不良債権処理論者が自ら設立した銀行(新銀行のため不良債権を持っていない)が貸出先の開拓に悩んでいるからだ。銀行貸し出しが増加する以前に景気は回復し、数年遅れて貸し出しがやっと伸び始めたのが実態だという。
2003年の福井日銀総裁の就任以来、長期にわたる金融緩和のコミットメントが行われ、それが回復をもたらしたことを見れば、リフレ主義の正しさは明らかであるという。
なぜ水晶玉が歪むのかについては、いくつかの興味深い説明が述べられる。構造問題だと言えば、それは人知を超えた問題になり、政策当局の責任は逃れられるとの説に納得がいった。
経済ジャーナリズムで行われた論争を主としていることにもよるが、アカデミックな論文があまり登場しない。これは、日本人によるアカデミックな分析が少ないこともある。また、分析に拠らず不良債権説、構造問題説に傾斜して政策提言していることもあるようだ。アカデミズムの人々の水晶玉も歪んでいるように思える。それがなぜかの分析も欲しかった。【評者 原田泰(大和総研チーフエコノミスト)】
| マンション崩壊 あなたの街が廃墟になる日 | |
![]() | 山岡 淳一郎 日経BP社 2006-03-23 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
街の景観が変わるほど、都心に超高層マンションが林立している。首都圏では年間10万戸が供給される超マンションブームだが、逆に郊外の団地マンションは人気を失い、荒廃・老朽化したニュータウンは終末の時期を迎えている。
地価が下がり安くなったと歓迎された都心マンションも、姉歯元建築士の耐震構造偽装が暴露され、新築マンションが何棟も撤去される騒動で、大きな社会問題になっている。
本書は、バブル末期に旧住宅都市整備公団が有名建築家を動員して建築したきらびやかな高級マンションが欠陥マンションにほかならなかった実態を詳細にルポしたものである。
雨漏り、コンクリートの劣化など、設計・施工・管理のすべてが欠陥だと住民がクレームをつけるが、ボタンのかけ違いで8年間も紛争が長引き、20棟が欠陥補修の名目で取り壊され、誰もが不満を抱えたまま、当初の建設費の3倍もの費用を投じなければならない悲惨な紛争が続いている。場あたり的な公団の対応、法制度の不備、建築現場のモラルの低下、さらには市民のコミュニティー意識の希薄さ、お上頼みの姿勢を抉り出していく。表題は、おどろおどろしいが、現地、関係者をしっかり検証し、欠陥マンションの本質に迫ったルポルタージュであり、超高層マンションブームの陰に潜む諸問題を浮かび上がらせている。
最近の事件に関して少し私見を述べさせていただければ、耐震構造偽装事件の本質は建築システムの欠陥であり、個々の偽装や詐欺を指弾して済む問題ではない。建て替えに公的資金が使われるようだが、建築確認は行政の責任だから被害を公共が負担すべきとする風潮は危険である。認可したのだから何でも行政に責任を、というのでは無責任な市民を生むだけだ。
国は建築基準法を改正し、第三者機関が構造計算書をチェックし、危険な建物を設計した建築士への罰則を強化するなどの対策を採るようだが、小手先の対策では根本解決にならない。
そもそも連帯意識の乏しい人々が多数居住する集合住宅を分譲共有にしたことがボタンの掛け違いである。公団住宅は当初は賃貸主体だったが、民間との競争上、分譲中心に切り替わってしまった。分譲は資金回収が早く、維持管理、建て替えの難しさなど管理の責任をいち早く逃れることができるからだ。30年先にこうした巨大なマンションの権利関係や住環境はどうなるのだろうか。難しいことには当事者は目をつぶっている。【評者 長谷川徳之輔(明海大学不動産学部教授)】
| 「秘めごと」礼賛 | |
![]() | 坂崎 重盛 文藝春秋 2006-01 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
著者インタビュー 坂崎重盛(エッセイスト)
――まえがきに「頼まれもしないのに弁護・支援活動を開始する。その守るべきものは秘めごとである」とあります。楽しい宣言です。
■堂々たる人生とか、公明正大な生き方とかもいいでしょうが、人間は愚かなことをしてしまうし、やっちゃいけないことをやってしまう。でも、その楽しさって分かるでしょ。
――谷崎潤一郎や永井荷風、江戸川乱歩をはじめ、秘めごとを記した作家たちの文芸紹介にもなっています。
■もともと古書店回りが好きで、買い集めている本の中に、秘めごと、隠しごとというテーマがあることに気づいたんです。これをまとめれば本になるんじゃないかって。でも、そういう原典探しをしているうちに、その面白さについつい引き込まれてしまって……原典はぜひ読んでほしいですね。
――斎藤茂吉、川田順、徳田秋声などの愚行ぶりも笑えますが、女性作家も負けていませんね。与謝野晶子や俵万智ぐらいしか知りませんでしたが、特に女流歌人の歌はすごい。
■秘めごとって、大半は婚外恋愛なんですが、男性はどこかでバレたらまずいかな、と思ってる。でも女性は、だから何なの、という感じで、男性の羞恥心がないというか、赤裸々ですよね。女性作家は丸ごと表現してしまう。だからエロぶりも堂々としている。
――坂崎さん自身の秘めごとはどうですか。
■書庫と称して、家と事務所以外に学生アパートみたいなボロ家を借りているんですよ。うらぶれた感じがいいんです。二重三重のプレッシャーの中で生きる男には、家庭と違う場所が必要じゃないでしょうか。1週間に1度ぐらい、その部屋に行って、本を整理したり、少しずつ街を歩く。新しい街に出合う楽しみもあります。
――「序」には、男たちが家庭回帰するのをやめて、外で恋心を発揮、つまり秘めごとを始めれば景気がよくなる、と書いてあります。
■好きな女性のために男は見栄を張る、愚かな消費もする。それが秘めごとの経済効果じゃないでしょうか。今みたいに給与振り込みじゃ難しいが、女房に財布を預けたら、男はおしまいですよ。別の財布を持たないと。
――耳が痛い指摘です。
■一生懸命に働いても、給料も年金も奥さんに取られ、しょぼいファッションをさせられ、飼い慣らされた夫は気の毒ですよ。恋愛とは言わないが、隠れ家を持ったり、隠しごとをしたり、趣味にだってお金を掛ける。出費を女房に相談するなんて、男の沽券にかかわります。やりたいことをやらなけりゃ生きてる甲斐がないですよ。
――お話をうかがうと、秘めごとというより男性への応援歌のようですね。
■ところが読後は、女性の反応の方がいいんですよ。向田邦子のように、秘めると決めたら外に出さない。案外秘すことの楽しみは、女性の方が知っているのかもしれません。
| 最新事例指定管理者制度の現場 | |
![]() | 出井 信夫 吉原 康和 学陽書房 2006-04 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
赤字運営が問題になっている第3セクターや自治体による公の施設だが、地方自治法の改正で、自治体の直接運営か、指定管理者への委託かを06年9月までに選択しなければならなくなっている。本書は、前半部で指定管理者制度を利用して再生を図る全国の事例をルポ。後半では制度導入の状況や、選定の際の問題点などを検証する。
| 脱ファスト風土宣言―商店街を救え! | |
![]() | 三浦 展 洋泉社 2006-04 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「ファスト風土」とは、大型商業施設の出店ラッシュが日本中に及んだ結果、固有の歴史と自然を持っていた地方の風土が、ファストフードのようにどこへ行っても同じ、貧しい均質現象に侵されていることに警鐘を鳴らした、編著者である三浦氏の造語。この大量浪費空間の浸食から街を守り、再生させる道はどこにあるのか。社会学、都市計画論、建築学などの論客が探る。
| 死体とご遺体 夫婦湯灌師と4000体の出会い | |
![]() | 熊田 紺也 平凡社 2006-04-11 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
著者は50代で湯灌サービスの会社を立ち上げた。湯灌とは死体を洗い清めて旅立ちのための「ご遺体」にすること。かつてテレビCM業界に身を置いた著者は、30代でCM制作会社を起業するが、バブル崩壊で倒産。再起をかけて挑んだのが、この湯灌サービスだった。妻と二人三脚で接したご遺体4000体との悲喜こもごもの奮戦記。
| 日本語と中国語 | |
![]() | 劉 徳有 講談社 2006-04-13 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
著者は中国の文化部元副部長。これまで郭沫若や毛沢東、周恩来、劉少奇ら要人の通訳をこなしてきた日本語通でもある。政治交渉の現場経験をもとに、中国人には理解しがたい日本の政治家の行動など、言葉と文化のすれ違いを分かりやすく丁寧に解きほぐす。
| ケンカの作法―批判しなければ、日本は滅ぶ | |
![]() | 辛 淑玉 佐高 信 角川書店 2006-04 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
野党の批判能力のお粗末さが目につく昨今、2人の辛口論客が「批判しなければ、日本は滅ぶ」と警告する。怒りを忘れた日本人に、真正面から意見を戦わせる本物の「ケンカの作法」を伝授。気が付けば格差社会のどん底に落ちていた、では遅すぎる。
| 七十七歳からの再出発 | |
![]() | 和田 一夫 ロコモーションパブリッシング 2006-03-28 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
1997年に倒産した流通グループ「ヤオハン」の総帥・和田氏が語る失敗と再生の物語。謹慎蟄居の日々から、日本と中国を結ぶカンパニードクターとしてコンサルティング活動に尽力する現在までの波乱の半生を描く。
| 東西逆転―アジア・30億人の資本主義者たち | |
![]() | クライド プレストウィッツ Clyde Prestowitz 柴田 裕之 日本放送出版協会 2006-03 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
2050年には中国とインドが世界のGDPランキングのトップに君臨するだろう、というのが03年に出たゴールドマン・サックスのリポートの結論であった。しかし、この予想には一つの前提がある。それは、中国の人民元とインドのルピーの相場が、対ドルで4倍程度切り上がるという前提だ。それだけドル換算の経済規模は大きくなる。このように、経済発展に伴ってその国の通貨が切り上がっていくという前提は自然ではある。ところが、これを反対から見ると、ドル相場が大幅に下落していることになる。そうした時に、世界の金融や貿易はどのように行われ、各国の競争力や生活水準はどうなるのだろうか。その前に、ドル基軸体制が崩壊して大混乱するのだろうか。
本書の問題意識は「アメリカの生産活動が落ち込みを見せるなか、中国が製造業で第一線に立ち、インドが多くのサービスを提供し、アジアとヨーロッパが数々のハイテク分野を先導し、ラテンアメリカ諸国が世界中に食糧を供給するようになったとしたら、アメリカの貿易赤字とドルはどうなってしまうのだろうか」という点に集約される。
2050年まで待たずとも、天文学的な米国の貿易収支赤字が維持可能かどうかという問題は、すでに神学論争の域に達している。おそらく地震予知よりも難しい。著者プレストウィッツは、このまま続くはずがないものは続かないと、警鐘を鳴らす。レーガン政権時代に商務長官特別補佐として日本政府とやりあったプレストウィッツは、アジアを熟知している。現在、アメリカからインドに向かってサービス業のアウトソーシングが奔流のように行われることで企業はつかの間の繁栄をしているが、それはかつて製造業が空洞化した道にほかならない。ミクロ的には合理的なアウトソーシングが、マクロ的には雇用に深刻な影響を与えている。原書のタイトルの「30億人のキャピタリストたち」は、アメリカの労働者がインドや中国の熟練労働者と正面から競合する時代が来たことを意味している。
グローバル経済に関する大河ルポルタージュといってよいだろう。米、中、インド、日本、韓国のハイテク産業とサービス業を素材に、グローバリゼーションを虫の目で凝視し、鳥の目で俯瞰する。同時にアメリカへの愛国心にあふれた警世の書でもある。本書の面白さはジャーナリストも顔負けの取材力に裏打ちされた数多くの事例だ。全編がファクトに基づいたリアリズムに貫かれていて小気味よい。【評者 高橋克秀(神戸大学大学院経済学研究科助教授)】
| ブランディング・イン・チャイナ―巨大市場・中国を制するブランド戦略 | |
![]() | 山下 裕子 一橋大学BICプロジェクトチーム 東洋経済新報社 2006-03 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「ニセモノは品質がいいんだ!」、店のオヤジは語気を荒らげた。准海路の西にある上海襄陽服飾礼品市場を歩いていた時のこと、のぞいていけと声をかけられ「全部ニセモノじゃないか」と返した時、戻ってきた言葉だ。ここには700に及ぶ店がならび、その大半がバッグや時計などのニセブランド品を扱っている。
品質云々の言葉に感じいったのにはわけがある。北京で、サッカー好きの娘のために欧州のクラブチームのユニフォームを買ったことがある。広東省の製造工場のタグがついていたが、当のクラブからライセンスをとっているとは思えない値段だった。その仕立てが、旅行好きの妻の母が南米のオフィシャルショップで買ってきた代表チームのものよりも良いのである。もちろん後者には有名メーカーのロゴがある。そんなわけで、中国のニセモノ(らしきモノ)は品質が良いことを実感していたのだ。
この市場は6月30日で撤去される。万博を4年後に控えた国際都市上海で、知的所有権を害するこのような場所を許しておくわけにはいかないのだ。
准海路の東にある外資のデパートにはブランド店が並ぶ。その種類の豊富さは私の住む札幌の比ではない。知人を訪ねるとお手伝いさんが現れ、居間に置かれた調度類も豪華だ。中国の都市部では、成功した富裕層が高額消費を享受している。ニセモノというブランドの陰画を表向きでも許すことができないところに、中国の都市部は立った。
中国に行くたびに、本書が指摘するように都市部が「21世紀資本市場のアリーナ」であることを実感する。富裕層は商品やサービスに高い付加価値を求めている。中国におけるブランド戦略分析は時宜を得た企画だ。
欧州に端を発したブランドビジネスの発展の延長線上に中国市場をとらえる序章と、ブランドを成長させるメディアと広告をコミュニケーション・インフラとし、その形成過程を概説した7章に蒙を啓かれた。特に現在の中国市場における日系広告代理店のプレゼンスの弱さを自国の枠組みの温存に求めるくだりには、かつてその日系広告代理店の駐在員として中国で働いていた者として納得させられる半面、あっさりと断じられることに、一抹の割り切れない思いが残った。
中国の中間層についての分析は、同時期に出版された『巨大市場と民族主義』(蔡林海著、日本経済評論社)で詳しくなされている。併読をお薦めする。【評者 渡辺浩平(北海道大学情報基盤センター助教授)】
| 日本語通の日本語知らず―広辞苑よ、おまえもか | |
![]() | 川本 信幹 主婦の友インフォス情報社 2006-03 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
著者インタビュー 川本信幹(日本語学研究所研究主管)
――『月刊国語教育』に連載したエッセーをまとめた本だそうですね。
■ええ、教育のプロの雑誌ですが、一般の人が読んでも面白い日本語論のつもりで書いていました。専門的なテーマを外し65本が収録されています。
――相変わらず日本語への関心が高いのはなぜでしょう。
■これまでも、『日本語練習帳』(大野晋著、岩波新書)あたりから日本語ブームが始まり、何度も波がありました。日本人が日本語力に自信を失い、本に頼っているとも言えます。問題が深刻化している大きな理由は、若い人の読書習慣が非常に危うくなってきたことですね。推薦文を書いてくれた作家の竹西寛子さんや、お茶の水大学教授の藤原正彦さんらが言うように、学校での国語教育が弱体化しているんです。
――弱体化とは具体的には?
■昭和50年代に比べ、小・中学校の国語の授業は7割に。土曜が休みになり、総合学習などで学科の授業時間が減ってしまった。高校ではもっとひどくて、以前は現代文、古文、漢文などと分かれていたのが今は国語総合に一括され、多くの高校ではなんと、必修は1年の時だけといううすら寒い状況です。高校生は、読む力はもちろん論理的な文章を書く力もお粗末で、国の存亡にかかわる事態すら起きている。そうした教育を受けてきた若者が自分の国語力で悩み、何かにすがろうとしているのでしょう。
――日本語の悩みとは?
■特に問題なのは敬語です。じつは4月26日に出す『実践ビジネス敬語』(主婦の友社)は新入社員を対象にビジネスの場における日本語について懇切ていねいに書いた本です。こういうものが必要になってきたわけですよ。
――自宅は「住所」だが、勤務先は「住んでいない」から「所在地」と言わねばならない。「手に手をとって」は、駆け落ちなどの場合に使う表現で、結婚式の祝辞には不適当といった指摘をしておられます。でも、うっかり間違ってしまいそうな言い方ですね。
■ええ、使っているケースは多いかもしれません。意味も知らずに生半可に使うと火傷するということを、自戒をこめて書きました。
――最近、気になる表現として、「ぼく的」とか「私的」のような「的」の多用を挙げておられますが。
■新幹線の中で、部下が「ぼく的」と言ったのに対し、上司が「私的」と言い返すのを実際に聞いたときは驚きましたね。「ぼく的」はやはり困る。
――では、日本語力を高めるためにはどうすればいいでしょうか。
■企業のトップや中間管理職以上の方にお願いしたいのは、敬語を含め若い人を指導してほしいということです。組織としての研修だけでなく、日常の勤務のなかでも日々、言ってほしい。ただ、本当の教養は総合的な読書で得られることも忘れてはならない。企業トップの人に読書法を聞くと、仕事とは無関係な本もたくさん読んでいる。忙しい人ほど読書するというのは本当です、実に。
| スピードに生きる | |
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本田宗一郎が初めて書いた「自伝」が、45年ぶりに復刊された。原書は1961年の刊行。この年、宗一郎は自ら研究部門の陣頭指揮をとり、二輪車の世界グランプリを制覇している。ガソリンの匂いに魅せられた少年時代から、経営哲学、生き方・考え方をエネルギッシュに語る。今年は本田宗一郎生誕100年に当たるのだそうだ。
| 日本経済の構造変動―日本型システムはどこに行くのか | |
![]() | 小峰 隆夫 岩波書店 2006-03 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ドミノ倒し的に進む日本経済の構造変動をどう読みとっていくか。「経済は人間のためにある」という根本に立ち返り、そのためには持続的な経済成長が必要であり、臨機応変な改革が必要と説く。「市場メカニズムの活用」「現世代の問題は現世代で解決する」という考え方を基本に、雇用や企業経営、金融システム、中央対地方、少子・高齢化などの問題を分析していく。
| ロングセラー技術のつくり方―ネットワーク発想で解き明かす | |
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これからの時代、エネルギーを大量に消費する製品や、有害な物質を使う製品、リサイクルが難しい製品や素材は衰退していく。人と企業と環境が共に長く生き続けることのできる「ロングセラー技術」はどうすれば生み出せるのか。環境に配慮し、なおかつ稼げる技術とは。様々な事例を紹介しながら、企業力アップのシナリオを探る。
| ハリウッドスターはなぜプリウスに乗るのか―知られざるトヨタの世界戦略 | |
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アカデミー賞授賞式にレオナルド・ディカプリオらハリウッドスターが乗って登場したことがきっかけで、アメリカでトヨタのプリウスがブレークしている。ハイブリッドで「21世紀の車」を目指した男たちのドラマを追い、トヨタの知られざる世界戦略を追う。
| 電子メール・クライシス―スパムメールとのあくなき闘い | |
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大量に送られてくる迷惑メールや架空の料金請求メール、IDやパスワードを盗み出そうとするフィッシング詐欺の問題が深刻化している。現実に使われているシステムや手口を分析し、電子メールの未来を脅かす事態への対策を徹底追究する。
| 不老不死のサイエンス | |
![]() | 三井 洋司 新潮社 2006-03 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
寿命とは何だろう、不老長寿の研究はどこまで進んでいるのか、どうすれば寿命を延ばせるのか。基礎知識編・最新の知識編・未来の知識編の3部に分けてやさしく解説する。ES細胞や再生医療など話題のテーマもよく分かる。


















