メイン > 日経新聞日曜版『読書』 > 2007年11月4日~11月11日

満鉄四十年史
満鉄四十年史満鉄会

吉川弘文館 2007-11
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一九〇六年の南満州鉄道(満鉄)設立から太平洋戦争終結までの約四十年にわたる満鉄の歴史を詳述する財団法人満鉄会編『満鉄四十年史』が吉川弘文館から刊行された。原田勝正・和光大学名誉教授による本文編と、当時の定款や規定、契約書、協約などの資料編で構成。四五年八月時点で満鉄が所管していた鉄道路線の地図も復刻して添付している。

■2007/11/11, 日本経済新聞 朝刊, 23ページ

詩とファンタジー 2007年 12月号 [雑誌]
詩とファンタジー 2007年 12月号 [雑誌]
かまくら春秋社 2007-10-19
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かまくら春秋社は、漫画家やなせたかし氏が責任編集を手がける詩の投稿誌「詩とファンタジー」を創刊した。一般から未発表の詩の投稿を募り、入選作品をイラストレーターによるカラーのイラストとともに掲載する。一月、四月、七月、十月の年四回刊行する。

既刊の創刊号(写真)には二十二編の入選作品を掲載。見開き二ページに一編の詩を収め、それぞれに葉祥明、宇野亜喜良、スズキコージ、山口はるみ、味戸ケイコ各氏ら絵本作家やイラストレーターによるイラストをつけた。

さらに詩人の三木卓、新川和江、白石かずこ、清水哲男各氏らによる詩やエッセーなども掲載。中原中也の作品と生涯を追う特集も組んでいる。

やなせ氏は巻末の鼎談(ていだん)で「現在、抒情詩(中略)を目にしたり、発表する場がない」と述べ、「兎を見て可愛いと思ったり、花が綺麗だと思ったり、日本でいう一種の風流」としての「抒情詩を中心に」編集していく方針を打ち出している。

投稿の詩は一編四十行以内で自作未発表のものに限り、各号ごとに募集する。創刊号の価格は八百円。

■2007/11/11, 日本経済新聞 朝刊, 23ページ

日本映画、崩壊―邦画バブルはこうして終わる
日本映画、崩壊―邦画バブルはこうして終わる斉藤 守彦

ダイヤモンド社 2007-09-29
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star取材不足?でも業界人は必読w

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ハリウッドで勝て! (新潮新書)
ハリウッドで勝て! (新潮新書)一瀬 隆重

新潮社 2006-08-17
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star体験すること…
star期間2年のCEO

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パッチギ!的―世界は映画で変えられる
パッチギ!的―世界は映画で変えられる李 鳳宇

岩波書店 2007-06
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star業界風雲児の真実
star まず識ることが大切!!!!

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日本映画が元気だといわれる。果たして本当だろうか。

確かに活況である。二〇〇六年の映画興行収入で邦画は五三%にあたる千七十九億円を占め、二十一年ぶりに洋画を上回った。公開本数も前年比一七%増の四百十七本。好調は今年も続き、上半期に興収十億円を超したヒット作は十九本(前年同期は十七本)。夏以降も「HERO」(七十八億円)、「西遊記」(四十五億円)が大ヒットした。

ところが製作現場をあずかるプロデューサーや配給・興行関係者にはむしろ危機感が漂う。

斉藤守彦著『日本映画、崩壊』(ダイヤモンド社、二〇〇七年)は、そんな空気を伝えてくれる。副題は「邦画バブルはこうして終わる」。業界紙出身の著者はテレビ局主導の製作ラッシュの負の面に光をあて、映画界の当事者感のなさと現場の荒廃を強調。「日本映画のメルトダウンは始まっている」と結論づける。

●製作環境改善せず

同書によると昨年の興収十億円以上の日本映画二十八本中、テレビ局が出資、製作に絡んだ作品は二十三本に及ぶ。出版社や広告会社などを含めた複数の企業が出資する製作委員会方式が主流で、各社がその媒体力を生かして、すなわちテレビスポットを大量に流すなどして、映画の題名を認知させた。著者はこれを「テレビ局+原作+シネコン中心のマーケティング」によるヒットの方程式と呼ぶ。

著者がこの状況を「バブル」と呼ぶのは、映画会社の側が戦略をもって築いたのではなく、コンテンツブームに乗ったテレビ局や出版社らに演出された「一時的でバーチャルな好景気」と見るからだ。テレビ局にしてみれば広告収入の減少という逆風のなかで放送外収入を増やしたいという事情があり、映像関連の人材を生かせるという利点もあるのだが、その投資先が映画であり続ける保証はない。

負の面も多い。製作委員会方式では、複数の出資者の合意を形成しやすいベストセラーやドラマの映画化が多くなり、企画の保守化が進む。自己主張の強い監督も減った。出資者が増えても製作費は抑えられており、製作環境は改善していない。

第一線のプロデューサーにも同じ認識がある。「リング」でJホラーブームを起こした一瀬隆重は自著『ハリウッドで勝て!』(新潮新書、二〇〇六年)で「好況はある種の『バブル』であり、作品自体のポテンシャルはどんどん下がっている」「観客が飽きてしまうのは時間の問題」とし、次のように批判する。

「テレビドラマを映画と称して映画館で上映している。見た目は派手で豪華、口当たりもいい。そんな『ファーストフード』映画には理念がまったく感じられない。理念を失ったビジネスほど危険なものはありません」「今10億円で作られている『大作』は、本来は30億円くらいかけて作らないといけない。これまで日本映画は、例えば、6億円かけるべき映画を2億円で作ってきました。その『貧しさの指数』は今も変わっていない」

●批判を許さぬ風潮

テレビ局の出資なし、原作なし、大手映画会社の配給なしで興収十五億円をあげた「フラガール」で昨年の映画賞を総なめした李(り)鳳宇(ぼんう)も『パッチギ!的』(岩波書店、二〇〇七年)に書く。「メディア・コングロマリットが映画マーケットを独占しつつある。映画の興行はマーケティングが何よりも優先される。しかしマーケティングとマネージメント、ひいては株価と利益がクリエイティブな発想や人材よりも優先されると、映画はただ消費され、文化としてはどんどん衰退するだろう」

斉藤の指摘で興味深いのは、送り手が一方的に流す広告とプロモーションが宣伝の主流となり、雑誌や新聞の記事を通したパブリシティーの機能が低下したとする点だ。原稿のチェックなどで批判記事を許さない風潮がまん延、書き手側の士気も下がった。「映画宣伝の白痴化」と「映画ジャーナリズムの没落」は表裏一体というわけだ。パブリシティーが頼りの単館公開作品からヒットが出なくなったのも、ここに一因があるという。

批評言語がやせれば、観客のリテラシー(教養)も低下する。「なんとなく有名」という作品しか見ようとしなくなる。言説の荒廃がバブルを加速させているとしたら恐ろしい。

■2007/11/11, 日本経済新聞 朝刊, 23ページ

株式会社ロシア―渾沌から甦るビジネスシステム
株式会社ロシア―渾沌から甦るビジネスシステム栢 俊彦

日本経済新聞出版社 2007-10
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一九九〇年代の大混乱を乗り越え、ロシアがプーチン大統領の下で再び国際舞台での存在感を取り戻しつつある。本書はソ連崩壊・新生ロシア誕生以降の経済政策に注目し、豊富な現場取材を踏まえて変化の背景に迫る。

ロシアは「欧米を模倣する時代から、ロシア的な市場経済化を模索する時代に入った」とし、それは「ソ連時代への回帰ではなく、ロシアの現実と風土に合った形に市場化路線を修正する動き」と位置付ける。著者は日本経済新聞の記者としてエリツィン政権下の九三―九七年、プーチン政権下の二〇〇二―〇六年と二度にわたってモスクワ駐在を経験しているだけに、分析は興味深い。

石油や天然ガスなど資源の国家管理の強化に代表される「ロシア的な市場経済化」は、日本人や欧米の先進国には異質な存在に映る。経済路線の転換点となった大手石油会社ユーコスのトップ、ミハイル・ホドルコフスキー氏の衝撃的な「国策」逮捕・投獄は記憶に新しい。

著者は「ロシアが欧州文明社会の入り口に立つのは市場化プロセスが順調に進んだとしても三十年後くらい」と認めつつ、「(変化を)冷静に見つめることが対ロ理解には有益」と指摘する。これは北方領土問題を抱える日本政府や、ロシアとかかわりのある企業にとっても重要な視点だと思われる。

■2007/11/11, 日本経済新聞 朝刊, 24ページ

そして世界に不確定性がもたらされた―ハイゼンベルクの物理学革命
そして世界に不確定性がもたらされた―ハイゼンベルクの物理学革命デイヴィッド・リンドリー 阪本 芳久

早川書房 2007-10
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ハイゼンベルクは、アインシュタインには及ばないが、世間に知られた科学者だろう。何を研究した人かは知らなくても「不確定性原理」と聞けば、「あれか」と思い当たる人は多いにちがいない。

本書は「量子物理学の誕生」という二十世紀前半に起きた科学の革命を描くとともに、革命から生まれた「不確定性原理」がなぜ物理学の範ちゅうを超えてテレビドラマのせりふにも現れるほどのポピュラリティーを得たのか、社会・文化的な波及についても筆を進めている。

科学、とくに物理学は厳密で普遍的、非専門家からみれば高く堅固な城壁に守られた近寄りがたい世界に見える。ところが、その足元にはアインシュタインすら頭を抱えた不確実性があることがわかった。科学と、その弟分である科学技術の威力に窒息する思いだった人たちの中には「不確定性原理」の登場に科学の「落城」を見たかもしれない。例えば、シュペングラーやD・H・ロレンスがそんな存在だったという。

物理学者は意図しなかったことだが、量子力学はニュートン以来の物理学を書き換えただけにとどまらず、社会が科学をみる目にも大きな影響を与えたのだ。そんな主題は別にしても、ボーアやシュレディンガー、パウリら私生活もユニークな多士済々の物語は三国志を読むがごときで面白い。阪本芳久訳。

■2007/11/11, 日本経済新聞 朝刊, 24ページ

狂奔する資本主義―格差社会から新たな福祉社会へ
狂奔する資本主義―格差社会から新たな福祉社会へアンドルー・グリン 伊藤 誠 横川 信治

ダイヤモンド社 2007-09-29
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優れた見識を持った野党が必要なのはなにも政治の世界だけではない。正統的な主流を形成している経済思潮にも常に健全な批判的考察がいる。米国が先導し世界的に流布する新自由主義に立脚した現代資本主義やグローバリズムについても同様である。対抗勢力としての社会主義経済国が消滅しただけになおさらだ。その意味で、マルクス主義の立場から考察した本書は、現代資本主義を問い直す合わせ鏡として重い論考である。

著者は七〇年代にインフレ、低成長、労働コスト圧迫などのため沈滞した世界の資本主義が、四半世紀をかけて息を吹き返してきたプロセスを丁寧に解明し、その結果として現れた現象を手厳しく評価する。例えば、いわゆるニューエコノミーを含めて、世界経済は決して高い成長を実現したというわけでもないと断じる一方、各国で不平等の拡大と経済的な安心を保証していた制度を掘り崩した、と見る。その中で北欧諸国は社会保障制度などを相対的に堅持しているが、躍進著しい中国、インドなどが低賃金のまま発展し続けると先進国にも賃金の下方圧力がのしかかり、社会保障の先行きは楽観できないと懸念する。

訳書名は刺激的だが、データや資料をよく検証して説得的であり、左派からの批判に見られがちなイデオロギー倒れはない。横川信治・伊藤誠訳。

■2007/11/11, 日本経済新聞 朝刊, 24ページ

東大全共闘―1968-1969
東大全共闘―1968-1969渡辺 眸

新潮社 2007-10
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著者は1968年秋から69年まで、東大全共闘をバリケードの中から撮影した唯一のカメラマンだ。当時のフィルムを発掘し、新たに焼き直した。学生を駆り立てる熱狂に興味を抱きながら、自らは運動に染まらず、そこにあった日常を記録しようとした著者。激しい闘いだけでなく、解放感すら漂う安息の瞬間をとらえている。冷静に歴史を検証する貴重な資料だろう。元東大全共闘代表の山本義隆が特別寄稿。

■2007/11/11, 日本経済新聞 朝刊, 24ページ

トヨタはどうやってレクサスを創ったのか―“日本発世界へ”を実現したトヨタの組織能力
トヨタはどうやってレクサスを創ったのか―“日本発世界へ”を実現したトヨタの組織能力高木 晴夫

ダイヤモンド社 2007-09-29
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トヨタ自動車がメルセデス・ベンツやアウディ、BMWなどの「高級ブランド」に対抗して新しく売り出した「レクサス」。その評価は様々だが、販売車種が増えたことなどもあり、都内ではレクサスを目にする機会が増えてきた。本書はトヨタの全面的な取材協力のもと、どうやって新しいブランドが出来上がっていったのか、その過程を経営学的な視点から克明に追っている。

■2007/11/11, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く
神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く石井 光太

新潮社 2007-09
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おすすめ平均 star
starノンフィクション? or フィクション? 
star降参です、ハイ。
star熱く新しいノンフィクション

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アジアの障害者らを題材にしたノンフィクション『物乞う仏陀』で知られる著者が、イスラム世界の性の実態を追った半年余りの旅の記録。訪れたのはインドネシア、パキスタン、レバノン、バングラデシュ、イラン、アフガニスタンなど十カ国にのぼる。旅先では売春をあっせんするバーなどで働き、社会の底辺で生きる人たちの声に耳を傾ける。一般の日本人にとってはあまりなじみのないイスラム社会の裏側が生々しく描かれる。

■2007/11/11, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

方法としての東北
方法としての東北赤坂 憲雄

柏書房 2007-10
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多様な歴史や民俗文化を抱える地域を解きほぐす手法として地域学が注目されている。東北を拠点に、各地域が持つ多様性を明らかにしてきた著者が地域学のあり方を論考した。「東北の辺境意識をやわらかく骨抜きにしながら、いかにして辺境史観による呪縛(じゅばく)をほどいてゆくか」。「ひとつの日本」という固定観念を、あるがままの地域を見つめることによって解体し、多様な日本像を提示する。

■2007/11/11, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

ジダン
ジダンバティスト・ブランシェ/チボー・フレ・ビュルネ 陣野 俊史/相田 淑子

白水社 2007-09-01
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二〇〇二年の日韓ワールドカップこそケガで実力を発揮できなかったが、前後のフランス大会、ドイツ大会で世界のサッカーファンを魅了したジダン。チャリティー・マッチを除いては最後の試合となったドイツ大会決勝での頭突き事件も忘れられない出来事だ。本書はフランスのスポーツ・ジャーナリスト二人によるジダンの詳細な評伝である。多くの関係者の証言を集め、サッカー一筋に生きたジダンと彼を支えた人々の姿を伝える。陣野俊史・相田淑子訳。

■2007/11/11, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

千年紀のベスト100作品を選ぶ (知恵の森文庫)
千年紀のベスト100作品を選ぶ (知恵の森文庫)丸谷 才一 三浦 雅士 鹿島 茂

光文社 2007-10-11
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文学をはじめ、映画や音楽など様々な芸術作品からこの千年のベスト一〇〇を選ぶ。三位はジョイスの『ユリシーズ』、二位はプルーストの『失われた時を求めて』。では、人類文化の頂点に立つ堂々のベストワンは? 目利きたちが真剣に遊んでいる。

■2007/11/11, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

ウナギ―地球環境を語る魚 (岩波新書 新赤版 1090)
ウナギ―地球環境を語る魚 (岩波新書 新赤版 1090)井田 徹治

岩波書店 2007-08
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おすすめ平均 star
starこのままじゃ、ウナギは絶滅だ!
star日本人のしてきたこと
starうなぎクンのグレートジャーニイ。海路から空路へ。

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世界の七割を消費し、日本人の食生活と切っても切れないウナギは、最近になって世界的な資源の急減が関係者の危機感を高めている。本書は、解明途上にある生態や、資源が減りつつある実態を丁寧に取材した。保護の前提となる資源量のデータが乏しいなど、日本のお寒い状況に警鐘を鳴らす。

■2007/11/11, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

鮨屋の人間力 (文春新書 601)
鮨屋の人間力 (文春新書 601)中澤 圭二

文藝春秋 2007-10
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おすすめ平均 star
starこんな鮨屋に当たりたいですね

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仕事が終わると食べ歩きに出かけ、「自分以上にすしを食べているすし職人はいない」と自負する。店の評価がネット上に飛び交い、一方でマニュアル化されたサービスが普通になった時代。客も職人の気質も昔とは変わった。「でも、すし屋はコミュニケーションが大事な場所。絶対にロボットになっちゃだめ」。流れにあらがう気持ちが執筆へと向かわせた。いわば“すしバカ”を自称する職人による、すし店のあるべき姿を記した一冊だ。

自分たちの仕事を「さらしの商売」と呼ぶ。カウンターを隔てて客と向かい合い、注文を受けては手で握り、客に出す。職人の技量がさらされるだけではなく、客も見られている。

「飲食業の中でも特殊。だからこそすし屋にはお客さんと職人との人間的なキャッチボールが必要であり、人間力が問われる」と言い、「味と人間を売っているのがすし屋」と断言する。

客との関係だけではない。若い職人の教育も、ネタを仕入れる魚河岸との付き合いにもコミュニケーションが大切と記す。しかし、一方で予約を“ドタキャン” する客が増え、修業中の若い人は自己中心的になっているように感じるともいう。どこか今の日本の社会を象徴しているかのようだ。「日本人が大きく変わってしまったのではないか、と思う時がある。それも本で伝えたいと思った」

十五歳で料理の道に進んだ。遊び半分で入ったが、店を転々とするうち、奥深さにはまった。「どこの店に行ってもすごい力量を持った職人がいる。それが面白くて」。ゴルフもやらないし、インターネットもよく知らない。社長業のためすしを握らなくなった仲間を「もったいない」と思う。「すしを愛してますから、(すしの世界が)変な方向にいかないように、小さいながら訴えていきたい」

(なかざわ・けいじ)1963年東京生まれ。中学卒業後、料理の世界に入り、各地で修業。93年、東京・四谷に「すし匠」を開店。

■2007/11/11, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

私の後藤田正晴
私の後藤田正晴「私の後藤田正晴」編纂委員会 (編)

講談社 2007-09-19
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「友達内閣」と揶揄(やゆ)され、わずか一年で退陣した安倍晋三内閣は、政権の重しになるような閣僚がいないと批判された。そんな時によく耳にしたのが、「後藤田正晴元官房長官のような人がいれば……」という声だった。後藤田氏が死去して二年がすぎたが、いまだに強烈な存在感がある。

警察庁長官や事務の官房副長官を務めた後に政治家に転じた後藤田氏には、官房長官以外にも様々な顔がある。本書は中曽根康弘元首相、鈴木俊一元東京都知事ら身近に接した五十七人による追想録であり、日中関係や政治改革などのテーマ別に、後藤田氏の足跡を紹介している。

中曽根内閣の官房長官のころ、イラン・イラク戦争の際に職を賭してペルシャ湾への掃海艇派遣に反対し、中曽根首相に断念させた。何人もの人が取り上げている有名なエピソードだ。

そんな後藤田氏を官房長官に起用した理由を、中曽根氏は「私は政治家としてスピードを出し過ぎることが多々あるので、これにブレーキをかけ、方向転換を忠言する官房長官は、後藤田氏以外にはいないとも考えていた」と振り返っている。

最初に出馬した参院選で落選し、大量の選挙違反者を出した挫折感や、警察庁次長時代に長官になれないのではないかとやきもきする姿など、人間味あふれる話も興味深い。

■2007/11/04, 日本経済新聞 朝刊, 24ページ

ザ・ニューリッチ―アメリカ新富裕層の知られざる実態
ザ・ニューリッチ―アメリカ新富裕層の知られざる実態ロバート・フランク 飯岡 美紀

ダイヤモンド社 2007-09-14
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二〇〇三年。米国で資産百万ドル以上の世帯数が一九九五年の二倍、八百万世帯に増えた。この国に新しいタイプの富裕層が生まれつつある。そんな問題意識を抱いた米ウォールストリート・ジャーナルの記者によるルポが本書だ。原題の「リッチスタン」は富裕層の国の意味。数の力に任せ医療、経済、旅行サービスから言葉遣いまで、「自己完結した独自の社会」を築きつつある実情を多面的な切り口から報告する。

「仕事は遊びで、遊びは仕事」という起業のあり方や、子育て、消費などの記述も面白いが、とりわけ新鮮なのが政治の章だ。彼らの多くがリベラル派で、民主党を支持し、時に自ら立候補する。

なぜか。十分な財産を持つ彼らの関心事はもはや目先の蓄財ではなく、環境、財政赤字、医療や教育など孫の代まで影響しそうな諸問題。まさに民主党の得意分野だ。自らの手で富を築いた新富裕層は公正なシステムとチャンスに満ちた社会を守りたいと願っている。しかも彼らの育った一九六〇年代は少数派や下層階級への思いやりが高まった時代だった。親の資産や権益を継ぎ、政府を蓄財の道具と見なす旧富裕層と価値観が異なるのも無理はない。

過剰消費から賢明な慈善へと彼らのカネの使い方が変わっていくことを著者は願うが、果たして現実は。飯岡美紀訳。

■2007/11/04, 日本経済新聞 朝刊, 24ページ

イスラム金融入門
イスラム金融入門吉田 悦章

東洋経済新報社 2007-09
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おすすめ平均 star
star現時点での最良の入門書。
star丁寧でとっつきやすい入門書
star著者の体験に基づく記述がいい

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金利という概念を用いずイスラムの教義に適合させたイスラム金融は、一九七〇年代に生まれた新しいビジネスモデルだが、急成長を続け、国際金融でも重要な存在になりつつある。イスラム諸国の専門銀行の預金の受け入れと運用だけでなく、債券発行による資金調達、投資ファンド、プロジェクト・ファイナンス、保険などにも、イスラム金融の手法が広がってきた。

マレーシアやバーレーンはこの新興金融分野の国際的な枠組み作りに積極的に取り組んでいる。さらに英国やシンガポールなど非イスラム諸国でも、政府・金融当局が国際金融市場の振興策の一環として、イスラム金融と既存の金融システムの整合性を確保し、イスラム金融機関の誘致を進める努力を続けている。

英HSBC、米シティバンク、ドイツ銀行、スイスのUBSなど欧米の巨大金融機関も、イスラム金融を成長部門と位置づけ、商品開発に力を入れるようになった。この点で日本の金融当局や金融機関の対応は遅れている。

これまで日本では宗教や地域研究の側面からイスラム金融を取り上げた書物はあったが、金融の専門家がビジネスの実務を踏まえて解説した本は皆無に近かった。本書は待望久しい本であり、イスラム金融の成長と世界的な広がりの大きさ、金融手法に関するノウハウについてわかりやすく解説している。

■2007/11/04, 日本経済新聞 朝刊, 24ページ

Son of a BIT
Son of a BIT内原恭彦

青幻舎 2007-11-01
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著者は毎日自転車に乗って国内外の都市をさまよい、数百枚ものスナップを撮影、ネットで発表する創作活動で注目されるアーティスト。1999年以来撮った写真は数十万枚。フィルムではまず不可能なスピードで、大量生産、集積できる点にこそデジタル写真のリアリティーを見いだす。作品イメージも過剰だ。日用品とゴミがひしめくスラム、枯れた花や昆虫の死骸の山。画面を埋める情報量の力に圧倒される。

■2007/11/04, 日本経済新聞 朝刊, 24ページ

株式会社はどこへ行くのか
株式会社はどこへ行くのか上村 達男 金児 昭

日本経済新聞出版社 2007-08
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starべつにどこに行こうが自由でしょう
starニッポンのカイシャがかなりやばい!

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法律の抜け穴や株式会社制度を乱用して弱者を食い物にし、ひたすら利益を追求しようとする企業家や投資ファンド。現代の日本は「株式会社が暴走する時代」の渦中にあるという。暴走を食い止めるには、「積み木を崩してしまった」感のある新会社法をもう一度作り直す必要がある、というのが著者らの主張だ。専門家二人による対談というユニークな形式をとっていることもあって、議論の難しさの割には読みやすく仕上がっている。

■2007/11/04, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

貨幣の社会学―経済社会学への招待
貨幣の社会学―経済社会学への招待森 元孝

東信堂 2007-10
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社会学の分野ではゲオルグ・ジンメルをはじめ、著名な研究者が重要な研究テーマとして、昔から貨幣や経済社会を取り上げてきた。本書は日本ではとかく経済学の視点からのみとらえがちだった貨幣を、貨幣が深くかかわりを持つ市場や銀行などの制度なども含めて、社会学的な観点から分析している。著者の大学での講義が基になっているため、広く浅い説明になっているのが難点だが、その分入門者には読みやすくまとまっている。

■2007/11/04, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

支那四億のお客さま
カール・クロウ (著), 新保 民八 (翻訳), 山田 侑平 (翻訳)

第一次世界大戦終結から日中戦争ぼっ発までの約二十年間、上海で広告代理店を営んだ米国人ビジネスマンが、経験に基づいて中国人の気質を解説した一九三七年刊行の著作の復刊。まず米国で二〇〇三年に復刊され、今日の中国人を知る優れた手がかりになると評価された。「商品の長所について独自の判断を下し、その見解をけっして改めない」といった消費者としての中国人像が具体例を交えて語られる。新保民八、山田侑平訳。

■2007/11/04, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

情緒論―セカイをそのまま見るということ
情緒論―セカイをそのまま見るということ切通 理作

春秋社 2007-10
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サブカルチャーの批評家が「情緒」の分析に挑んだ。情緒とは現実の生々しさから一歩距離を置いて世界を「風景化」したときにあらわれる感覚であると著者。川端康成の小説や押井守のアニメなどを素材に多視点から情緒の正体に迫る。つげ義春の漫画がなぜ読者に「なつかしい」という感覚を呼び起こすのかを論じた一章は出色。論理が散漫な個所もあるが、とかく「情緒的」な言説があふれる現代への鋭い批評となっている。

■2007/11/04, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

おしゃべりなイギリス
おしゃべりなイギリス高月 園子

清流出版 2007-08
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おすすめ平均 star
star本当のイギリスを知りたい人に、、、、
star鋭い洞察力に脱帽!
star笑いながら読める日英比較文化論

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著者は英国在住二十年以上、最近は日英半々の「季節労働」をこなす翻訳家。そのイギリス論であり、イギリスを鏡にした日本論である。どこまでも人くさく、生活感にこだわった内容だ。エスプリに富み、ところどころにわさびも効いている。独自の着眼に基づく観察には説得力があり、読むものを引き込む力がある。表現の豊かさに感心させられるが、それは多くの翻訳を手がけたせいでもあろう。短編のエッセー集なので、どこからでも楽しめる。

■2007/11/04, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

ブッシュが壊したアメリカ―2008年民主党大統領誕生でアメリカは巻き返す
ズビグニュー・ブレジンスキー (著), 峯村 利哉 (翻訳)

ズビグニュー・ブレジンスキーといえば、カーター政権で国家安全保障問題担当の大統領補佐官を務めた戦略家であり、アメリカ外交の長老である。民主党の大統領候補を狙うバラク・オバマ上院議員を支持するなど、政治にも依然として積極的に関与している。多くの翻訳でその名を知る日本の読者もあろう。

その著者が冷戦後三代のアメリカ大統領と外交政策を批判的に吟味したのが、本書である。二〇〇一年九月十一日の同時テロを境に、アメリカ外交が急転換したとする議論は多い。これに対して、本書は十五年の、長い視野に立っている。

冷戦後のアメリカ外交には三つの使命があったと、著者は言う。第一は主要国間に協調的システムを再構築することであり、第二は大量破壊兵器の拡散やテロなどの「暴力の総和」を減少させることである。そして、第三は貧富の格差や環境問題にビジョンを提示することである。

ところが、著者によると、冷戦後三代の政権はこれらの使命に対応できなかった。まず、先代ブッシュは慎重ではあったが、湾岸戦争やソ連崩壊という激動に翻弄(ほんろう)された。続くクリントンはグローバリゼーションの波に乗ったが、外交政策に一貫性を欠いた。そして、現ブッシュは九・一一以後「ネオコン」と合流して、粗暴な単独行動主義に走った。こうして、冷戦後のアメリカ外交は、上述の使命達成のための最初の機会を失った。だが、来るべき政権交代で、アメリカが第二の機会をつかむ可能性はあると、著者は期待する。これが原題「セコンド・チャンス」の意味である。

イスラエルロビー批判に踏み込むなど、著者の分析は内政にも及んでいる。こうした理性的で包括的な批判が登場するところに、「セコンド・チャンス」の可能性が読みとれよう。

難点を挙げれば、大統領中心の外交システムと国務長官中心のシステムの対比を冒頭で提示しながら、全編でそれが活用されていないことである。センセーショナルな邦題も、本書の長期的視点を反映しておらず、残念である。

■2007/11/04, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった
マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になったジョン ウッド 矢羽野薫

ランダムハウス講談社 2007-09-21
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おすすめ平均 star
starいい本ですよ
star本が読めるという素朴な喜びをひとりでも多くの子どもに♪
star楽しく読めました

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爽(さわ)やかな風に触れたような気になる書である。マイクロソフトのアジア地域マーケティング担当重役だった著者が、ネパールへの旅行を機に退職して非政府組織(NGO)、ルーム・トゥ・リード(Room to Read)を設立、教育の機会に恵まれない子供たちに本を届け、学校や図書館を建設するまでの軌跡をたどったノンフィクションだ。重くなりがちなテーマだが、数多の困難と危機脱出というスリルに満ちたストーリー性に、恋人との決別、父との和解など“物語素”を巧妙にちりばめており、楽しく読むことができる。

グラミン銀行創設者、ムハマド・ユヌス氏がノーベル平和賞を受賞して以来、日本では社会起業家ブームだが、米国でもIT企業志向だった学生が、お金ではなく社会的価値重視に傾いており、著者はその先達といえる。

NGO創設が一九九九年。活動地域はベトナム、インドなどアジア六カ国から南アやザンビアにまで広がり、寄付した英語の児童書三百万冊以上、建設した図書館は三千八百七十カ所というから、「9・11」で内向きになったように見える米国も、ボランティアスピリットは健在である。ただ、それをうまく引き出すのは容易ではない。マイクロソフト時代の発想やビジネスノウハウを駆使した社会起業家らしい手法抜きに成功はなかったに違いない。

スケールが大きくイノベーティブ(革新的)に見えるビジネスモデルも、そのベースになっているのは、(1)活動の成果を詳細な数字で寄付者に報告する(2)管理費を抑え、現場のプロジェクトに資金を回す(3)主役である住民にも資金や労働力を提供してもらい主体性を持たせる――といった、今のNGOがおろそかにしがちな基本姿勢だ。ルーム・トゥ・リードの磁力の強さの秘密は案外このあたりにあるのかもしれない。

世界を手助けするために自分の人生を少し変えてみようと思っている人に、著者は、こうアドバイスしている。「考えることに時間をかけすぎず、飛び込んでみること」。著者自身の生き方でもある。

■2007/11/04, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

ダイエットがやめられない―日本人のカラダを追跡する
ダイエットがやめられない―日本人のカラダを追跡する片野 ゆか

新潮社 2007-09
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軍隊式訓練を取り入れた減量法を紹介するDVDが人気を呼んだかと思えば、評論家の減量体験をつづった新書がベストセラーになる。現代の多くの日本人にとって、ダイエットは極めて関心の高い話題の一つだろう。「それはなぜなのか」「いつからなのか」。そんな疑問を徹底的に追ったノンフィクションだ。

雑誌のライターとして数多くのダイエット特集にかかわってきた。次から次へと登場する新しい減量法を取材しながら、「そもそも人はなぜダイエットをするのかが分からなかった」。あらためてダイエットの「全体像」を追う取材を始めたのが一年半前だった。

日本人がダイエットに関心を抱くようになったのはいつからか。過去の文献を調べていくと、明治天皇が自分の体重に非常に神経質だった、というドナルド・キーン氏の著作の記述に行き当たった。「歴史が一気に身近になった気がした」

大正時代の新聞には、太りすぎて人前に出られないという女性からの相談が寄せられている。一九五〇年代後半になると、体形と体重に関する情報が雑誌にあふれるようになる。

自身を振り返っても、中学生のころにはすでに体形を気にしていた。「中学二年のとき、学校に持って行くために自分で小さい弁当箱を買った」。取材では「自分が当事者だったらどう感じるか」を意識した。

体脂肪計やマネキンのメーカー、ダイエットを指導する専門家、美容外科の医師……。多岐にわたった取材を終えて感じたのは、多くの人にとってダイエットは「日常生活の中で手軽にできるイベント」だということ。「成功しても失敗しても、自分の体験を話題にできる」。だからこそ関心を集めるのだろう。

次回作のテーマは「アンチエイジング」。なぜ人は年をとることに抵抗するのかを掘り下げるつもりだ。

■2007/11/04, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

北里柴三郎 上―雷と呼ばれた男 (1) (中公文庫 や 32-2)
北里柴三郎 上―雷と呼ばれた男 (1) (中公文庫 や 32-2)山崎 光夫

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北里柴三郎 下―雷と呼ばれた男 (3) (中公文庫 や 32-3)
北里柴三郎 下―雷と呼ばれた男 (3) (中公文庫 や 32-3)山崎 光夫

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日本の近代医学の基礎を築いた北里柴三郎の生涯を描く。熊本の小さな村に生まれ、医学を志して東京に出てから、ドイツ留学、破傷風菌の培養と血清療法の確立、北里研究所の設立などを経て七十八歳で死去するまで。感染症予防の道を切り開いた先駆者の気骨が伝わる。

■2007/11/04, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

人ったらし (文春新書 597)
人ったらし (文春新書 597)亀和田 武

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近くにいるだけで空気がガラリと変わったり、勇気づけられたりする。作家でコラムニストの著者は、そんな人々を「人ったらし」と呼ぶ。アントニオ猪木、桑田佳祐、吉行淳之介……。具体的な事例を挙げつつ、彼らの何が魅力的であるかを解説する。共通するのは愛嬌(あいきょう)と危険な香りといえようか。

■2007/11/04, 日本経済新聞 朝刊, 25ページ

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